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B・B's コラム B・B's COLUMN

#75

2010年4月8日(木)

最下位に思うこと

  開幕から十数試合が過ぎ、ファイターズはいま苦しい戦いが続いています。大事な場面で守備にミスが出る、チャンスでタイムリーが打てない、試合終盤に打ち込まれての逆転負け…そんな場面が繰り返され、応援しているファンの方々にとっては相当ストレスの溜まる展開だと思います。
  そんな中、先日江尻投手の横浜へのトレードが発表されました。本当に突然の発表で、ビックリでしたね…。横浜と言えば、オフの間にも稲田選手などがトレードで移籍して行きましたが、これも突然で驚きました。球団の中にいても、ニュースで聞いて初めて知ったりしますから(^^;)。その後稲田選手本人にも会ったけど、やっぱりトレード通告ってのは本当に突然らしく、気持ちを整理するのが大変そうな様子でした。本人にとってもショックだったでしょうけど、ファンはそれ以上にショックを受けてる感じでしたね。稲田選手にしろ江尻投手にしろ、ファンの間では非常に好感度の高かった選手。いつも僕に会いに来てくれる常連さんの中にも彼らの熱心なファンがいて、相当ショックを受けてました。たまたまなのか必然なのか、最近試合の勝ち負けに加えてそんな事も重なっているので、ファンにとってはダブルで辛い状況でしょう。

  僕の手元に昔の選手名鑑が残っていたので、2004年、ファイターズの北海道移転初年度の名鑑を開いて、当時から現在までずっと現役でファイターズに残っている選手を数えてみたんですが、該当したのは67選手中わずか17名。たった6年の間で実に約4分の3の選手が入れ替わっている訳で、プロ野球の世界がいかに厳しいかを、この数字は物語っていると思います。
  何故こんな話をするかと言うと、僕は別にトレードの是非について語ろうと思っている訳ではなく――こういう事のあるたび、マスコットっていうのは、そんな入れ替わりの激しい世界の中にあっても「変わらない存在」として、ファンの心のひとつの「拠り所」的役割も果たしているのかな…?と思う時が時々ありまして。応援している選手が引退したり他球団へ行ってしまって、いくら寂しい思いをしようとも、B・Bだけはずっとファイターズにいてくれる――そんな安心感のようなものを与えられる存在なのかな、と。
  球場で多くのファンが着ている、選手の名前と背番号の入ったレプリカユニフォームや、プレーヤーTシャツってありますよね?札幌ドームとかでは「B・B 212」ってユニやシャツを着てくれてるファンの方、結構見掛けます。それを選んでくれる理由としては、もちろん僕を応援してくれてるってのがひとつだと思いますけど、「選手はいなくなったら着られなくなっちゃうけど、B・Bのならずっと使えるから」って現実的な(?)理由で選ぶ方も、実際中にはいたりするんじゃないかとも思います。これもマスコットのそういう「安心感」を表す一つの例じゃないかと思うんですよね。

  ところで、冒頭に書いた現在のチーム状況。こんな時も、マスコットの持つ「安心感」を目一杯発揮しなくちゃいけない時だと思います。こういう状況が続くと、僕が試合後八つ当たりされたりするんじゃないかと心配してくれる人もいますけど、むしろ逆に、みんな僕の所に癒しを求めて来てくれたりする。やっぱりガックリきてる人は多いけど、僕とふれ合う事によってみんなちょっとだけ元気をもらってくれるみたいなんですよね。まぁ僕は特別何かをしてる訳じゃなく、いつも通り一緒に写真を撮って、いつも通り会話をして――ってだけなんですが…。
  勝負の世界は、勝つ事もあれば負ける時もある。北海道移転後のファイターズは、ここまであまりにも順調に来たけれど、何にでも良い時と悪い時は必ずあるはず。もちろんチームが強いに越した事はないけど、たとえ悪い時でもどれだけお客さんに満足感を与え続け、支持し続けてもらえるかが、この先本当の意味で球団が北海道に「根付いた」と言えるかどうかのポイントになってくると思うんです。
  試合の勝敗は僕らマスコットにはコントロール出来ないけれど、僕らにも確実に出来る大きな役割があります。それはたとえチームが負けても、一人でも多くのお客さんに笑顔で帰ってもらえるようにすること。「B・Bに会えて良かったね」「今日は負けちゃったけど、楽しかったね」と思ってもらえるようにする事です。だから今みたいな時こそ、より心を込めて一人ひとりとふれ合わなきゃいけないな、と思って日々過ごしてます。そんな状況だからこそ、別れ際に「また来るね!」と声を掛けられると格別に嬉しいんですよ。これ、何気ない一言ですけど、スゴく重い言葉だと思います。そこに僕らマスコットの使命が集約されているような気がして…。

  選手のトレードと現在のチーム状況、今回の話題は2つの分裂した内容のように思われるかもしれないけど、両方から共通して連想したのは、マスコットの存在意義っていうのは突き詰めれば「安心感」なのかな、って事で。まぁこんなこと、ファンはどのマスコットからも無意識的に日常感じてると思いますし、「マスコットの存在意義」なんてそんな小難しいこと、一般のファンの方々は考える必要ないかもしれません。マスコットは可愛くて、楽しければいい――それで充分だと思います。
  僕はとにかく、今日も明日も変わらずファンを出迎え、そして見送り続ける。チームが勝った日も、そして負けた日も…。そうしているうちにいつかチームも立ち直って、またみんなとたくさん勝利の喜びを分かち合える日々が戻ってくればいいな、と思っています。
  それでは…今日も元気を出して、試合に行って来まーす!

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