異色経歴社員が語る、BP構想への想い。
2019年8月「NumberWeb」に掲載(名称等は当時のもの)
宮田文久=文 (text by Fumihisa Miyata)
松本輝一=写真 (photographs by Kiichi Matsumoto)
さまざまな専門家を新たに募集。
このたび北海道ボールパークのプロジェクトチームは、さまざまな分野の専門家を新たなメンバーとして募集する。「これからマスタープランを“実装”していくにあたって、専門領域に秀でた方々の力が必要になってきます」と、小川さんは呼びかける。
「一般的な意味におけるスポーツの専門家の方だけではなく、スポーツの外の領域の方々から、ぜひ目を向けていただけたら嬉しいです」と彼が語るように、本プロジェクトの至るところで、“外”の知見が生かされる場がありそうだ。ウェルネスやモビリティなど、このプロジェクトはスポーツに限らず幅広いビジネス分野で注目されるキーワードに満ちているからである。スポーツビジネスに多彩な人材が集まる昨今は、スポーツの価値が新たに捉え直されつつある時代でもあるのだろう。
そして地域から寄せられる期待も、並々ならぬものがある。このボールパークのみならず、北海道新幹線が2031年春には札幌駅まで延伸される予定であり、その直前の2030年冬季オリンピックは、札幌市が招致を目指している。こうした盛り上がりを背景としつつ、「球場(スポーツ施設)を起点としたまちづくり・地域活性化のベンチマークになれば」と小川さんが語るように、他の地方都市においても援用可能なモデルケースとして機能させていくためにも、多くの力が必要となる。
「世界がまだ見ぬボールパーク」は、中心にいるプロジェクトメンバーでさえもまだその全貌を描き切れていない。その未知の地平を、手を携えて進むべく、どんなメンバーに集まってほしいのか。小川さんに最後に尋ねてみた。
「現在のプロジェクトメンバーは球団生え抜き社員に加え、かつてベンチャー企業の社長を務めた人から、投資銀行、ITコンサル、広告代理店、メーカー、一級建築士に至るまで多種多様なキャリアバックグラウンドを持つ人間が集い、各々の強みを掛け合わせながら融合しています。なによりも、このプロジェクトを”自分ゴト”ととらえてチャレンジすることに生きがいを覚える人たちばかりであることを、非常に心強く感じています。
私たちのビジョンに共感し、強い当事者意識を持って共に夢を実現してくださる方々と出会えれば、と願っています。このプロジェクトチーム自体もまた、『共同創造空間』ですから」

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