2014.07.09 WED
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広報レポート<20代初勝利>

先発の大谷選手
8回、勝ち越しのタイムリーヒットを放つ陽選手

試合後、監督室のテレビにはダイジェストが流れていました。栗山監督はその中で躍動する右腕に目を奪われているように見えました。そして、報道陣の囲み取材に向かう直前、テレビの電源を消すと、こうつぶやきました。「たいしたもんだな」。人前で決して褒めようとしないのは、期待が高いからこそ。しかし、指揮官が時折ほっとしたような表情を浮かべるのは、大谷選手が高く設定された期待値に確実に近づいていることを実感しているからに違いありません。

立ち上がりに1点を奪われたものの、ギアを上げてからイーグルス打線に付け入るスキを与えませんでした。途中、雨脚が強くなり17分の中断を余儀なくされても、勢いが分断されることはありません。9回115球で16奪三振。無四球完投で挙げた8勝目は、「きょうは最初から最後まで投げようと思っていた」と振り返る大谷選手にとって、狙い通りの結果だったのかもしれません。復帰を飾った陽選手が8回に勝ち越し打を放つと、リードはこの1点で大谷選手には十分でした。最後は159キロのストレートで空振り三振に斬って取り、マウンド上で仁王立ちしてみせました。

5日前、20歳の誕生日に2本塁打を記録して自ら祝砲をあげた男は、20歳初登板で今度は完投勝利。栗山監督は言います。「あいつがファイターズに入ってくれたことで、こちらが果たさなければいけない責任は大きくなった。でも、少しは果たせるようになっているのかもしれない」。プロ2年目。いまが頂点だと思う人はいないはず。空恐ろしさすら感じさせる20歳の挑戦は、20代になってますます本格化することでしょう。

大谷選手<9回 球数113 打者32 安打4 三振16 死球1 失点・自責点1>

先発の大谷選手

「初球からストレートを振ってくる選手が多かったので考慮するところもありましたけど、粘り強いバッターが多かった分カウント有利で早目に勝負することができました。辛島さんも良いピッチングをしてる中、こういうゲーム作りができて良かったです。また、東北出身なので皆さんの前でこういうピッチングが出来たことも嬉しく思います。」

栗山語録

栗山監督

Q.大谷選手が16奪三振完投
「褒めることはないけど、チームにいろんなことがある中で、最後まで押し切るというところには前に進めていると感じるよね」

Q.2打席連続で安打を許した松井選手を3打席目で抑えました
「いまの稼頭央を見てれば振ったらヒットという状態で、逃げる(勝負を避ける)かどうかの選択肢もあった。でも、二塁にランナーがいてスイッチが入った。怖いバッターとの勝負を自分のプラスに変えられる」

Q.勝たないといけない試合に勝ちました
「大谷翔平らしさが出始めているし、どうしても取らないといけない試合だったからね」

Q.復帰の陽選手が決勝打
「待ちに待ったところで復帰して、打ってくれた。あしたにつながると思う」

Q.ミランダ選手の同点弾も大きかった
「状態は上がっているし、先に行かれないようにしないといけないところで打ってくれたのは大きいよね」

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