2017.02.25 SAT
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広報レポート<長い歴史にサヨナラ>

ホームランを放ったレアード選手
今成選手と話す田中賢選手

今シーズン最初のオープン戦となった阪神戦で、センチメンタルな空気に包まれていました。1978年からキャンプを行ってきた現在の名護市営球場ではラストゲームでした。このキャンプの終了を機に全面改修がスタートし、予定では来年から2年間は使用できなくなってしまいます。老朽化が激しいことで名護市が踏み切ることになりました。2020年には新球場が完成している予定となっています。

試合開始前でした。盛り上がり始めた球場から1人、離れたベテラン選手がいました。この日から1軍に合流したばかりの田中賢選手です。正面玄関を出てバットを手に向かった先は、球場に隣接する打撃練習施設。チーム内で通称「モンスター」と呼ばれているドーム型のテントでした。かなり古びた外見同様の景観が広がる屋内で、マシンを相手に黙々と打ち込みを行っていました。キャンプ施設には、2012年に完成した設備が整った「あけみおSKYドーム」も徒歩圏内にあります。若手選手は、新設されたそちらを利用するケースが多いですが、なぜか田中賢選手は「モンスター」へ足を向けたのです。

想像ですが、きっとお別れの儀式だったと思います。歩みを進めながら、発した言葉があります。

「これから『モンスター』で打ってきます。あそこで、死ぬほど打ってきましたから」

まだ「あけみおSKYドーム」がなかった若手時代に、まるで「モンスター」の主のようにバットを振り込んでいた姿を思い出しました。主力に成長してからの印象が強いでしょうが、レギュラーに完全に定着したのは7年目の2006年からです。早く頭角を現したわけではなく、地道に鍛錬を重ねてメジャーリーグにも挑戦した今があります。悩み苦しんだころの思い出をたどるように熱狂するオープン戦の舞台裏で、1人の時間を堪能していました。

一区切りをつけ、いろいろなストーリーが詰まった名護市営球場にサヨナラしました。過去を知る球団職員は、球場の土をかき集めて大切に持ち帰りました。試合後のセレモニーで、栗山監督は言いました。「強いチームを作って戻ってきます」。1つの歴史が終わりました。2年連続日本一を目指すキャンプも、終了しました。長きにわたって夢と野望を叶える原点となってくれた名護市営球場に感謝し、新しい時代を築くための再スタートを切ります。

栗山語録

栗山監督

Q.初めてのオープン戦で大敗
「あしたから頑張っていきましょう」

Q.先発の有原投手は2回無失点
「順調に来ている。きょうやろうとしていることも意図を感じた」

Q.外国人2投手が結果を残せず
「いろんな課題があるから、心配なところもあるけど、こっちは選手を信じていくだけ」

Q.ルーキー石井一選手が全打席出塁
「内容良かったよね。適応能力が高い」

Q.今季のキャンプを総括すると
「課題はあるけど、今シーズンを棒に振るような大きな故障者が出ることがなかったから」

Q.大谷投手の今後については
「まだはっきりと見えてこない。見えてくることを期待したい」

Q.若手選手の競争
「良くなっているから競争になっているんだけど、もっと精度を上げていかないといけない」

Q.キャンプの得点は
「1点。残り99点なんとか頑張る」

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