試合情報

ゲームセットまで、これほど長く感じたことはないかもしれません。クローザーの増井投手が最後の打者を空振り三振に抑えると、ベンチで見守っていたエスコバー投手は満面に笑みを浮かべました。そして、入団当初から熱望していたヒーローインタビューを助っ人仲間のレアード選手と受け、記念のボールを手に持って写真にも収まりました。思わぬ形で転がり込んできた来日初勝利。ただ、反攻を期すチームにとっては、意味のある助っ人左腕の1勝となりました。

「野球ではこういうことも起こる。自分が与えられた役割をしっかりと果たすだけだよ」。突然の出番は同点で迎えた5回に訪れました。先発・メンドーサ投手が2死から相手のヘルメットをわずかにかする死球を与えて危険球退場処分に。十分な準備ができないままマウンドに上がったこともあり、最初の打者に死球を与えました。2死一、二塁。それでも、冷静に次の打者を一塁ゴロに抑えてピンチを切り抜けると、直後にレアード選手が決勝打を放ちました。たった3球でしたが、流れを相手に与えないピッチングを披露し、勝利投手となったのです。

開幕直後に先発したものの、故障もあって鎌ケ谷でトレーニングを続けてきました。実戦復帰してからは調子を上げ、150キロを超えるストレートを投げ込んで、本来の姿を取り戻していました。先発もリリーフもこなせる左腕の存在は、チームにとって大きなプラスになります。
最近14試合で11勝3敗。最大で「14」あった借金も「6」まで減らしました。週明けはいよいよ首位・イーグルスとの2連戦。この勢いを活かし、一気に借金返済と上位進出を狙います。

メンドーサ投手
＜4回2/3 67球 打者19 安打3〈本塁打1〉 三振3 四死球2 失点・自責2＞

「なによりもチームが勝つことが大事。エスコバーや中継ぎ陣、そしてチームの皆に感謝したい。いろんなことがあったけど、これを糧にして進んでいきたい」

Q.このカード3連勝を飾りました
「ギリギリで勝ちきれたのはよかった。ベンチもいい感じ。どういう展開になっても、しっかりできるのがファイターズ。一人ひとりが役割をやりきるだけ」

Q.この3連戦、大田選手や矢野選手の活躍が光りました
「いろんな思いで活躍できることはいいね」

Q.エスコバー投手が来日初勝利を挙げました
「エスコバーにとっても、チームにとってもよかった。球の状態もよくなってきているよね」

Q.次は秋田に移動してイーグルス戦です
「まだ借金6もあるので、目の前のことを必死になってやるだけ」