
「一番暑いですね」汗だくで練習に取り組む選手たちが何度も口にした。最高気温30度はキャンプが始まってから何度か経験したが、同じ気温でも今日はいつも以上に湿度が高く、太陽が近い感じがする。選手たちの練習着は直ぐにグッショリ濡れてしまい、合間をみては洗濯物を干すようにユニフォームをロープにかけた。いつもは心地よいはずの、時折吹く海からの微風も気休めにしかならない。「秋のキャンプ」ということを完全に忘れてしまうような一日だった。
まだまだ先と思われる2009年のシーズンへむけて、飛躍を目指し数名の選手は早くも意気込んでいる。中でも入団2年目のシーズンを終えた宮本賢は、来季へかける思いが並外れていることを秋季キャンプの取り組みから見て取れる。2006年ドラフト、希望枠での入団に周囲から即戦力の期待が高まった。しかし、安定しない制球力と決め球の精度不足から今のところ1軍では結果を残せていない。慢性的な左の中継ぎ不足に悩むファイターズにとって、彼の台頭は中田、陽の成長に匹敵するほど必要なことなのだ。
入団当初、宮本は、投球フォームのみをどう改善していくか考える毎日だった。しかし、コンディショニングとの連動性、正しい運動力学に基づくトレーニングが投球動作に直接的・間接的に反映されることに気づきはじめ、以来、ボールを握る行為以外のメニューにも自覚が芽生えたという。中垣チーフトレーナーは、「宮本は、日々の調子の良し悪しに左右されず、やると決めたことをしっかりこなすところが素晴らしい」とその成長ぶりを評した。
ファイターズのコンディショニングスタッフは、投げ方や打ち方を直接指導することなど勿論、ない。しかし、技術への結びつきが薄れがち、忘れがちな体力トレーニングをいかにして実戦に役立つものにするかを考え選手にメニューを課している。一風変わったトレーニングや、具体性がなくとも派手さを強調したトレーニング、OO法と誰かがさも発明したかのような話題づくりのトレーニングが世間では持ち上げられがちだ。そんな中で地味、地道でも確固たる理論に基づく意味あるトレーニングプログラムが確立されることは、ファイターズ独自の育成プランにおいて、なくてはならない要素といえる。
結果がすべてのプロ野球の中で、どいうった過程を経てそこにたどりついたのか検証を繰り返すことで、将来に繋がる何かが得られるはず。宮本が頭角をあらわすことを期待したい。淡々と流れがちな秋季キャンプで、宮本の姿勢は「実りの秋」に続いているはずだ。
9:45 全体ウオームアップ
10:05 キャッチボール
10:20 投内連系
10:40~12:00 行程(打撃、バント、走塁、ティー打撃)
ランチ
個人練習(コーチ指示)
コンディショニング
朝のストレッチをする宮西選手 |
ティーバッティングでフォームの確認。 |
走塁練習を繰り返す |
投球練習をする金森選手 |
互いのサングラスを交換してみる |
体力トレーニングに精を出す植村選手 |
汗だくで練習に挑む宮本投手 |
今日は今キャンプ一番の |
中田選手は懸命に打撃練習に取り組む |