
秋季キャンプ最終日、朝日に照らされて見事なオレンジ色をした入道雲が水平線に浮かぶ、沖縄らしい朝を迎えた。朝露を花弁いっぱいに抱いたハイビスカスにも日光が降り注ぎ、艶やかな赤い笑顔が満開だ。
選手の中には今日中に帰札する者もおり、練習は午前中のみ。通常通り、野手陣が打撃練習を行った後、チーム全体がマウンド付近に集まり手締めとなった。梨田監督が挨拶したのち、稲田の音頭で一本締め。2008年度秋季キャンプは大きなトラブルもなく、めでたく終了とあいなった。
今日のハイライトは、春季、秋季を問わず、キャンプ最終日の恒例行事となった感のある、障害物競走。今回の餌食は坂元だ。須永とのファイナルマッチに敗れた彼は、若手4人に両手両足を捕まれると、なす術なく体は宙に浮き、海中に消えた。サンゴのかけらで白く眩しいビーチは、屈託のない笑いで包まれた。2年間保持し続けたペナントを失ったが、マイナスオーラを漂わせるような悲壮感は、ファイターズには似合わない。選手、監督、コーチ、チームスタッフ、報道関係者、ファン。立場を問わず、その場に居合わせた者全員の笑顔が弾けた。
ファイターズがこの地に戻ってくるのは、今日から数えて2ヶ月と17日後。「ペナント奪回」という命題を抱え、選手にとっては近年になく厳しいものとなるだろう。しかし辛く厳しい練習の合間にも、今日みながしたような笑顔を共有する瞬間が散りばめられるだろうことは、想像できる。
9:45 全体ウォームアップ
10:10~11:10 行程(打撃、バント、走塁、ティー打撃)
手締め
「本当に実りの多いキャンプになったね。個々の選手のレベルアップが図れたと思う。中田と陽は早朝特守をはじめ、とにかく量を多くこなした。彼らだけでなく鵜久森や市川なども、キャンプ当初と比べて良くなったね。ピッチャーについては、マイケルが抜けたことで競争が激しくなっている。でも若手にとってはチャンスだよね。今日でキャンプは終わりだけど、次のステップへの新たな始まりでもある。これからオフに入ってコーチの目の届かないところで自主トレをすることになるけど、そこでプロとしての自覚が問われることになるね。来年2月にここ名護で、このオフにしっかりと来シーズンへ向けての準備をしてきた姿を見せることが、ファンの声に応えるということだよ。」