2008/03/19(水)B☆B'sコラム

【#52】 原点回帰

 いよいよ開幕ですね!ところで、オープン戦期間中札幌ドームで「あれっ?」と思った方はいませんか?B・Bに会おうといつもの時間いつもの場所に行ったら、B・Bがいなかった、みたいな…。既に「B・Bニュース」内でもお知らせしてはいるんですけど、実は今年から、試合の時のグリーティング方法を変えていきたいと思ってるんです。
 去年のコラムで「マスコットとのベストなふれ合い方」とはどんな形かをお聞きしたの、皆さんは覚えてますか?あの後いろんな方から手紙などでご意見をいただいて、このオフの間僕は、今後のファンの皆さんとのふれ合いのあり方について色々と考えていました。
 皆さんからいただいた意見で多かったのは、やっぱり今までずっと慣れているからか、これまで通り列を作ってのグリーティング方式が一番確実に会えて安心なんだけど…という声でしたね。ただ、「最終的にはB・Bが一番良いと思う方法にしてみたら?」と言ってくれた方も少なくありませんでした。で、色々悩みはしたけれど、やっぱり思い切って変えていくべきなんじゃないかという結論に達した訳なんです。つまり簡潔に言えば、従来の「列方式」を減らし、原点に戻ってもっとフリーに球場内を動き回ろうと。

 ここ2~3年ほどの札幌ドームの試合では、僕は試合前・試合中・試合後と、主な3度のグリーティングの機会は基本的にいずれも「列方式」でやっていました。それは混乱を避けるため意図的にそうしてきた部分と、自然発生的にそういった形が定着してきた部分の両面が考えられます。
 以前も書きましたけど、僕は当初、グリーティングの時はもっと自由に球場内外を歩き回っていたんです。それが、会いに来てくれる方が増えてくるにつれ僕の前には列が出来始め、最近では僕がグリーティングに出た時点で、長い時には既に50mくらいの列が出来上がっている、といった状況が定着していました。そうなってしまうと、僕も列を無視して勝手気ままに動き回る訳にもいきませんし、その場でグリーティングを続けるほかなくなってしまうんです。
 もちろん、列を作っているファンの方達には何の罪もありません。むしろそうやってきちんと律儀に順番を待ってくれているファンを見て、マスコット交流の時他球団の方に「北海道のファンは何て礼儀正しいんだ…」と驚かれた事も少なくないんです。これは良くも悪くもB・Bが築き上げた一種の「文化」だ――って、ある他球団の方に評された事もありました。それはつまり、それだけたくさんの方が僕に会いたいと思ってくれているという事で、そう思ってくれるファンの方がこんなにも増えたのは、素直にスゴく嬉しい事なんです。
 ただ、前にも書いた通り、毎回長い列を前に「これでいいんだろうか?」「何かが違う気がする…」といった違和感を抱いていたのも確かなんですよね。
まずファン側の立場に立って考えてみれば、最初にスタンドで良い席を確保する為にゲート前で列を作り、更に入場後にもう一度、マスコットに会う為にも列を作る必要が生じてくる訳で、これは果たしてファンにとって望ましい状況なんだろうか?マスコットはもっと気軽にふれ合える存在であるべきなのに…という疑問がひとつ。それから僕にとっても、毎回同じ場所で同じ状況の繰り返しというのは、「身動きの取れない」感覚と言うか、閉塞感やマンネリ感に襲われて新鮮味が失われてくるものなんです。何か、本来マスコットとファンとのふれ合いの中にあるべき「自由」「楽しさ」が失われてきているような…。交流で他球団のマスコットが札幌ドームに来てくれた時も、マスコット達はみんな一応「状況的に考えると、こうならざるを得ないよね」と理解は示してくれるんですけど、何か窮屈な思いをさせてしまってるような気がずっとしてたんです…。

 そんな状況で悩んでいた去年の秋、クライマックスシリーズ前に札幌ドームで紅白戦が行われた際、僕はあえて列を作らず、試験的に場内をフリーに動き回ってみたんですね。昔の様に、早い時間帯のゲート外で、開場待ちで並んでいる方達の所に僕の方から出掛けて行って皆さんを「お出迎え」してみたり、試合中も自由にスタンドやコンコース内を歩き回って…。すると僕の中ではスゴく新鮮で楽しかったし、時間に追われる事なく、心にゆとりを持ってファンとほのぼのとした時間を過ごせたんです。またそれと同時に、ファンの方からも「いつもは列が長いのでB・Bに会うのを遠慮してしまっていたけど、紅白戦で初めてB・Bに間近で会えて嬉しかった」という声もいくつかいただきました。
 確かにこれまでは、「列に並んででもB・Bに会いたい!」というある程度の確固とした意思を持った方でないと、僕に会いづらいという状況になってきていたと思います。結果、会える人が同じ顔ぶれに限られてきたりする可能性も生じてくる。それは、あまり望ましいとは言い難い状況でした。
 「コンコースを歩いていたら、偶然B・Bに近くで会えた」「寒い中列に並んで開場を待っていたら、B・Bが来て握手してくれた」など、ホンの些細な事が理由でファイターズをより応援してもらえたり、マスコットに対しても親しみを感じてくれたりする事、皆さんの中にもきっとあると思うんですだから、僕はそういった「偶然」の可能性も出来るだけ大切に残しておきたい。それが、今回の決断の大きな理由です。
 もちろん、今までの方式に慣れた方々にも出来るだけ不便をおかけしないよう、「確実に」B・Bと会える場もちゃんと確保しておきたいと思っています。試合後の西ゲート外でのグリーティングは、今まで通り列方式で続けるつもりですよ。デーゲームの試合後は時々場所を変えて屋外でもやったりしたいと思ってますけど、この時も基本的にはいつも通り列を作って行う予定でいます。

 それでもどの道、すっかり定着した従来のやり方を変えていく事に抵抗を感じる方はいるでしょう。「グリーティング方法が変わった事によって、B・Bに会いづらくなってしまった」と…。でも残念ながら、全ての方に100%納得してもらえる方法なんてあり得ない――これが、僕がさんざん悩んだ挙句たどり着いた結論なんです(^^;)。であれば、もう一度原点に戻って自由に動き回り、より幅広い層の人々と楽しくふれ合いたい、それがマスコットの本来あるべき姿なんじゃないかと僕は思う訳で――。まだまだ今後も試行錯誤は続くと思いますが、今シーズンのグリーティングはとにかく「自由に、楽しく」がテーマ。またたくさんの方々とお会い出来るのを楽しみに、目前に迫ったシーズン開幕に向けて気持ちを新たにするB・Bなのでした。