異色経歴社員が語る、BP構想への想い。
2019年8月「NumberWeb」に掲載(名称等は当時のもの)
宮田文久=文 (text by Fumihisa Miyata)
松本輝一=写真 (photographs by Kiichi Matsumoto)
「世界がまだ見ぬボールパークをつくろう」――そう謳われる画期的な空間が、北の大地に生まれようとしている。2023年、北海道日本ハムファイターズの新本拠地として北海道北広島市で開業予定の「北海道ボールパーク(仮称)」だ。
3万5000人を収容する国内初開閉式天然芝球場、という要素だけでも十分魅力的だが、「北海道ボールパーク」が目指すのはそれだけではない。球場を中心に、様々なアクティビティや機能・施設で構成される計画で、まちづくり、都市計画という大きなテーマを持った空間を創造する構想が進められている。
「Sports Community」の象徴に。
その「北海道ボールパーク」で、プロジェクトチームの中心のひとりとなっているのが、北海道日本ハムファイターズ事業統轄本部事業企画部ディレクター・小川太郎さんだ。北海道に根をおろして久しいファイターズが、また新たな一歩を踏み出す今回のプロジェクト。その担い手へのインタビューであるこの取材の冒頭、彼はこう語り出した。
「2004年に北海道で新たな球団として誕生してから、今年で16年目を迎えました。我々の企業理念は『Sports Community』。スポーツと生活が近くにある、心と身体の健康をはぐくむコミュニティの実現を目指すというものですが、北海道の皆様からご支援をいただきながら成長できた今、『Sports Community』の象徴となる自前の球場を持つことによってこれまで以上に地域社会へ貢献するという、次のステップに向かってチャレンジしているんです」

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