異色経歴社員が語る、BP構想への想い。
2019年8月「NumberWeb」に掲載(名称等は当時のもの)
宮田文久=文 (text by Fumihisa Miyata)
松本輝一=写真 (photographs by Kiichi Matsumoto)
「北海道のシンボル」にしていきたい。
ボールパークをめぐっては、バラエティ豊かな「体験」をデザインすべく、さまざまなアイデアが温められている。露店などが立ち並び、球場までの往復そのものが憩いへとつながるストリート。木々が取り囲む中で、一日中ゆったりと過ごせるマーケット。昨今人気となっている、高級宿泊施設並みの環境で、通常のキャンプのような手間なく自然を満喫できるグランピングなどが構想されている。
「球場単体、つまり点ではなく、スポーツと市民の生活が常に近くにあって、エリア一帯がコミュニティとして成長できる、そんな“面”としての街づくりを進めています。また、その過程で地域や社会が抱える様々な課題の解決契機を提供できるような場となることを目指しています。
そして私たちは、このボールパークを『共同創造空間』だと考えています。球団独自にではなく、地域の方、事業のパートナーの方々に参画いただくことで、このボールパークは本当の意味で実現する。そうした空間として、『北海道のシンボル』にしていきたいのです」
2023年以降も見据えたプラン。
議論を重ねながらカタチにして来たビジョンを現実のものとするべく、小川さんは球場を手掛ける建設会社(大林組)および設計事務所(米国HKS,Inc.)との折衝の窓口となっている。このように空間の中心となるハードをきちんと具現化しつつ、スタジアムの周囲のアクティビティを段階的に拡充していくために、開業となる2023年以降も見据えながら、段階的なプランを練っている最中だ。

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