2009.04.16 THU
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■広報レポート <遅れてきた開幕>

お立ち台でインタビューに答える武田勝選手
完投勝利にガッツポーズの武田勝選手

 ひょうひょうとしたマウンド裁きとは打って変わり、最後の打者を打ち取った武田勝選手がマウンド上でまごついているように見えました。「マサル、完投したことがないからキャッチャーの方に行っていいのか、どうしていいのか分かんなかったんだって!」とベンチに戻った金子誠選手が笑っています。この日が今季初登板だった左腕にとりプロ4年目で初の完投勝利。戸惑う姿が未知の領域を踏破したという事実を物語っていました。 3月7日、ナゴヤドームでのオープン戦に先発した後でした。持病とはいえ、開幕前の大事な時期に扁桃腺炎で戦線離脱。調整途上で失った5日間は計り知れないものがありました。結局オープン戦後は、ファームでの調整を余儀なくされたのです。

 そして今日、武田勝選手にも2009年のシーズン開幕が訪れました。吉井投手コーチも「今日が勝の開幕や。思い通りに投げてこい」と快く送り出してくれました。「開幕に出遅れているという焦りもありましたし、ファームでも打ち込まれていましたから、悪いものは出し切ったと開き直りました」と背番号38。マウンドさばきを見る限りではいつもどおりの飄々としたピッチング。4回の先頭打者に安打を許した後は緩急をつけたボールを低めに集め、打者12人を連続で打ち取る素晴らしい投球で「ローズの一発の後、信二(高橋選手)とも話して、ボールを低めに集める意識を強くしました」と話していました。

 ファイターズ打線も先制を許したすぐ後に4点を挙げ、武田勝選手をバックアップ。8安打ながら四球で走者をためて内野ゴロや犠飛、敵失に重盗と効率よく得点を挙げました。以前から初完投勝利のときは被り物をかぶってお立ち台に上がると話していたものの、さすがに初登板の今回は広報と事前の打ち合わせもできず、次回へ持ち越しとなりました。しかし今日の登板を見る限り、その日は意外に近いかもしれません。

■武田勝投手 <9回、打者33、安打6、三振6、四死球0、失点1、自責点1>

プロ入り初完投した武田勝選手

「相手はすごい強力打線ですし、低めに丁寧に投げることだけを考えました。先制点を取られた直後に野手に援護してもらったので、楽に投げることが出来ました。プロ初完投勝利は疲れました。きょうはたまたま最後まで投げることができましたが、この先いくつ完投できるかではなく、次もしっかりゲームを作ることを考えたいと思います。」

■梨田語録

完投した武田勝選手を迎える梨田監督

「勝(武田勝選手)は最初手探りの状態で投げていたように見えましたが、ローズの一発の後は堂々とした投球でしたね。途中からテンポもよくなったし、相手打者のバランスをうまく崩していたね。昨日もブルペンを4人使っていたというのもありますし、8回を終えて球数も少なかったので、自信を持って9回のマウンドを任せられました。(6回にはダブルスチールを成功させましたが)打者が稲葉だったと言う事もあり、相手バッテリーも油断していたのではないでしょうか。こういうこともあるよと見せる意味も大きかったですけれども、追加点のほしいあの場面ではすごく大きい1点だったと思います。」

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