2009.05.15 FRI
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■広報レポート <進化するエース>

 疲れは間違いなくたまっています。WBCに向けた早い時期からの自主トレに始まり、宮崎でのキャンプ。太平洋を渡り、計り知ることの出来ないプレッシャーの中での投球を続けてきました。しかもWBC決勝ラウンド途中からは抑えとして起用されながら、帰国してからはまた先発としての調整というけっして楽ではない環境ながら、ダルビッシュ投手は結果を残し続けています。

 今日も序盤はボールが先行する場面が多く、ダグアウトからも「あまり球が走ってない」という声がちらほら聞こえてきました。4回には先頭打者に四球を与えると、さらに2安打を許し2点を失います。しかしここを乗り切ると徐々に調子を上げ、「ボールにだいぶ力が伝わりました」と試合後淡々と話してくれたように、試合中に自分の悪いところをいとも簡単に修正していました。バファローズ打線は今日から主砲ローズ選手を骨折で欠いているオーダーながら、足を絡ませる攻めを見せ、「ローズさんがいないのを忘れるぐらいいやらしい打線でした」と決して今日の登板は楽ではなかったようです。

 シーズン開始から結果を出しながらも調子が上がらないというダルビッシュ選手ですが、「長いイニングを投げていなかった状態が続いてからシーズンでは長いイニングを投げているので、調整が難しいです」とWBCの影響は否定しません。しかし「かえってマウンド上で冷静でいられる」と22歳とは思えない落ち着いた自己分析。「ここまで疲れが溜まるのは今までない」と話し、調整ではブルペンで投げ込む数をいつもよりは減らすこともありました。しかし今日の試合では後半になると制球も定まり、球威も増し、「手ごたえを掴んだ」と、厚澤投手コーチの「交流戦に入るとスケジュールも楽になるので頑張ってほしい」という期待に見事に応えてくれました。まだまだ進化する日本のエースから目が放せません。

■ダルビッシュ投手 <8回 打者30、球数126、安打6、四死球2、三振4、失点2、自責点2>

「調子はなかなか上がってこないですけど、試合が作れてよかったです。途中からボールに力を伝えることがだいぶ出来るようになり、(投球自体も)よくなりましたね。手ごたえをつかんだなという感じです。(足を絡めて)いやらしさが感じる打線でした。今季はここまで調子がいまいちなのですが、かえってマウンド上で冷静になれていると思います。」

■梨田語録

「今日のダルビッシュは、今シーズンここまでで一番悪かっただろう。ストレートがなかなか狙ったところにいかなかったり、投げにくそうに見えた。それでも2失点に抑えてしまうのだから、たいしたもの。最後は渾身の力を込めて8回を投げ抜いたね。彼の粘りの投球もさることながら、攻撃陣も随所に盛り立てダルも何度か力を吹き返したと思う。相手のスキを突く攻撃が出来たのは賛美すべき。オリックス打線はローズ、カブレラを欠いているが、やっぱり怖い。勝とうとすればするほど、脅威だね。いつもビクビクしながら戦ってますよ。」

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