2013.05.03 FRI
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広報レポート <敵地ファンまで魅了する男>

 第5打席は9回無死一塁。ワンバウンドの変化球にバットが空を切って三振に倒れると、中田選手は白い歯をこぼして苦笑しました。「あの打席だけは狙ってましたからね」。それまでの4打席で3本塁打を放って迎えた打席でした。一発が出ればプロ野球記録に並ぶ1試合4本塁打という状況となり、敵地のイーグルスファンからも大きな拍手で迎えられたのです。「イーグルスファンの方たちからも期待してもらったのがよくわかった。打てなくてすいません」と笑みをこぼしました。

 右翼から左翼への強風が、和製大砲の1試合3発をお膳立てしました。1回の第1打席は弾丸ライナーで左翼席へ。第2打席の中越え弾は「完ぺき」と振り返りますが、第4打席での左越え本塁打に「きょうは風ですね」とニヤリ。とはいえ、第3打席ではしぶとく右前に運ぶなど、一発狙いではなく確実にバットにボールを乗せる意識が奏功しています。

 ゴールデンウィーク突入直前から、中田選手の勢いは一気に加速しました。この7試合で28打数16安打。アブレイユ選手が9号弾を放った4月28日には「どんどん離されていくなあ」とつぶやいていた男も、この日の3発で1本差に迫りました。3番打者までにチャンスを作り、一発も期待できる4番以降で返すのが今季のファイターズスタイル。5番アブレイユ選手は9試合連続安打を記録し、6番ホフパワー選手がプロ野球史上7人目の2試合連続満塁本塁打を放って常に優位に戦いを進められました。

 今季初の3カード連続勝ち越しも決め、勢いに乗って首位・ライオンズとの3連戦に臨みます。「自分で決めようとせずにつなぐ意識でいけば何とかしてくれる」。4番の言葉がチーム状態のよさを物語ります。そういう意識の中でも一発を打てるからこそ、中田選手が敵地のファンをうならせるだけではなく魅了してしまう所以なのでしょう。

谷元投手 <7回、球数103、打者25、安打1、三振4、四球3、失点0、自責点0>

「序盤から大量点の援護をもらえて、野手のみなさんに感謝します。開幕から4度もチャンスをもらっていたのに、いままで期待に応えられなかった悔しさがありました。今日の内容で期待に応えられたといっていいかどうかは分かりませんが、ホッとしたところはありますね。」

栗山語録

Q.13点を奪う快勝でした
「昨日取って今日につなげたいと思っていましたし、美馬から中々点が奪えていなかったので、取れたことの意味は大きいと思います」

Q.中田選手が3本塁打と大当たり
「翔の中で配球読みが楽しくなって来ていますよね。そういう域まで元々行ってもらいたかったし、前に進んでいるのかなと
思います。でもこれが普通になるだけの打者。状態が悪くなった時にどうこれを生かしてくれるのかなと見ています」

Q.第5打席にはイーグルスファンからも拍手が沸きました
「うれしいですね。ゴールデンウィークに野球を見に来てくださる方々がどちらのファンという訳でなく、翔の本塁打を楽しんでくれるのは。野球人としてそういうものを見せられたらと思ってやってきているんでね」

Q.谷元選手にもようやく今季初勝利がつきました
「今まで苦しんだ分、うれしいと思います。5回に連続四球があって反省してほしいと思うのと、あれが谷元の本当に勝ちたい気持ちの表れでもあると感じました」

Q.明日から首位ライオンズとの3連戦です
「うちは借金を抱えているチーム。早く原点に戻りたいですし、一つでも多く勝って行くだけです」

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