2013.05.26 SUN
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広報レポート <永遠のライバル>

 硬い表情のまま取材に応じる姿が、胸中を物語っていました。昨年高校球界を沸かせたライバル藤浪選手との初対戦で、2本の二塁打を放った大谷選手に軍配が上がりましたが、試合は1-7の大敗。「やはりチームが勝たないと意味がないので」。偽らざる思いが口をつきました。

 3日前に札幌ドームのマウンドに立った背番号11は、昨年のセンバツ以来、左打席で聖地の独特な雰囲気に包まれました。4万6000人が1球ごとに静まり勝負を見つめる。入団以来、初めて5番に座ると2回の第1打席こそ左飛に打ち取られたものの、4回は左前の当たりで「流れを変えたかった」と果敢に二塁を陥れる好走塁。6回にも中堅右に弾き返して二塁打とし、二刀流の真骨頂を熱狂的な虎党の前でもいかんなく発揮しました。

 4月13日のバファローズ戦で守備中に右足首をねんざし、東京へ移動する新幹線の中で「関西ではいい思い出が作れませんね」とつぶやきました。花巻東高時代に甲子園で未勝利に終わったことと重ね合わせ、苦笑いしたもののいつまでも「鬼門」にしておきたくないのが本音でしょう。この日の活躍を見ればいつか必ず心から笑える日が訪れるはずです。

 ベテラン左腕の武田勝選手が1回に6安打を浴びせられ、大量6点を失ったのも甲子園特有の空気に本来の冷静さを奪われた格好。魔物が棲むと言われる場所で躍動して見せた18歳の若武者に、野球の神様がいつまでもそっぽを向くことはないと信じます。

武田勝投手 <4回、球数84、打者24、安打12、三振1、四球1、失点7、自責点5>

「立ち上がり探り探りの投球をタイガース打線が見逃してくれませんでした。初回で大きなビハインドを背負う展開にしてしまい、チームに申し訳なく思います。次回、同じような過ちを犯さないよう、しっかり修正して臨みます」

栗山語録

Q.大谷選手が2本の二塁打を放ちました
「もうちょっと緊張した形の中で勝負させてあげたかったなと思います」

Q.武田勝選手が誤算でした
「この前もこういうことがあった。3回くらいから落ち着いてきたけどね。どこに原因があるのかはマサル本人が一番分かっているはず。ミスも重なっているし、最初にリズムを作ってあげないとね」

Q.タイガース打線の対策が奏功した
「緩い球への考え方がしっかりとあって一丸になってというのがあったけどね、マサルも投げたいところに行かないというのがあった。エースなんで任せながらやっていったということ」

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