2013.08.21 WED
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広報レポート <逆境を強さに>

 苦悶の表情を浮かべながらも、若き4番打者は執念で守備につきました。しかし、第2打席が巡ってきたところで代打のコール。病院で検査を受けた結果は想定される中で最悪のものでした。1回に死球を受けた中田選手が骨折し、3週間ほど運動を見合わせる事態に陥りました。

 沈鬱な空気に包まれそうになる中、全員で必死で盛り立てた一戦でした。中でも先発した武田勝選手には期するものがありました。前回10日の登板で8回2失点と完全復調を確信させる結果を残したものの、翌日に出場選手登録を抹消。忸怩たる思いはあったはずですが、栗山監督のひと言が穏やかな左腕を奮い立たせました。「楽天との3連戦が大きな山だと思っている。だから、間隔を開けてでもお前をそこにぶつける。絶対に勝ってくれ」。立ち上がりからボールを低めに集める丁寧なピッチングは、まさに武田勝流投球術の面目躍如。7回1失点と文句なしの内容で期待に応えてみせました。

 打線の奮起も見逃せません。4番が離脱しても下位打線で得点する。8回には2死走者なしから6番・小谷野選手を皮切りに9番・中島卓選手までの4連打でダメ押しに成功。その4選手がマルチ安打を放ち、首位チーム相手の連勝に大きく貢献しています。

 中田選手の復帰時期は早くて9月下旬。試合後、選手全員が集まってミーティングが行われました。「翔が一番悔しいと思う。翔の分をみんなでカバーして上に行こう」。稲葉選手のそんな言葉は、チーム全体の共通した思いです。逆境を強さに変えられる。ファイターズ野球の本当の強さを見せるときは、まさに今なのです。

武田勝投手 <7回、球数103、打者27、安打6、三振3、四球0、失点1、自責点1>

「コントロールが良くストライク先行で行けたので、打者に的を絞らせない投球ができました。序盤に点を取ってもらい、自分のペースでテンポ良く投げられたと思います。今日の投球を今後も継続していけるようにしたいですね」

栗山語録

Q.中田選手がアクシデントに見舞われました
「昨年から(4番固定で)進めてきた中で、本当に悔しいし、ただチームを考えた時にはいるメンバーがベストとの考えには変わりない。翔の代わりはいないし、いるメンバーを信じて戦うしかないと思っています。明日、石川を仙台に呼ぶけれど、誰かで穴を埋めるのではなく、打線やチーム全体のバランスを見てやるつもり」

Q.武田勝選手が素晴らしい投球を見せました
「本当に嬉しかったのはそれだけ。気持ちで攻めてくれたし、今日は代えるつもりはなかった。勝の表情は分かりにくいけれど、チームにとって必要な気持ちの部分を見せてくれたと思います」

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