2014.08.30 SAT
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広報レポート<忘れていた感覚>

2回、タイムリーを放った大野選手
本日のヒーロー、吉川選手と大野選手

甘く入ったスライダーを弾き返すと、打球は左中間を深々と破っていきました。一塁走者を本塁に迎え入れ、二塁ベースに到達した大野選手は少し照れ笑いを浮かべました。スコアボードには「H」のランプがともっていました。同点で迎えた2回2死一塁。8月1日のホークス戦以来、36打席ぶりに安打を記録した瞬間でした。「ヒットの打ち方を忘れていました」。今季2度目のお立ち台でそう話すと、スタンドからは大きな拍手とともに笑いが起こりました。これが決勝打。さらに、8回には一塁手の頭を越える右前打を放ち、6月25日のベイスターズ戦以来となるマルチヒットまで記録しました。

捕手の本分は投手陣を引っ張ること。白井コーチからは「50打席ノーヒットでも無得点に抑えた方がキャッチャーとしては仕事をしていることになる」と声をかけられたこともありました。それでも、バットでも貢献できれば勝利が近づくことは、自分自身が一番よく分かっていました。ホームの試合前には、早出で特打を敢行することが日課になっていました。捕手としてのデータ集めや投手陣との対話、そして、打撃練習でも努力は怠りません。出場機会に恵まれなくても、黙々とチームに献身してきた男は、勝負どころの一戦で表舞台に飛び出したのです。

役割を果たしたのは打撃でだけではありませんでした。先発した吉川選手が「大野さんに引っ張ってもらった」と振り返るインサイドワークを披露。開幕投手を務めながらも不振にあえいだ左腕を、8回途中まで3失点でリードし、5月1日のライオンズ戦以来となる今季2勝目に導きました。吉川選手にとっても、忘れていた感覚を取り戻した一戦になったことでしょう。チームは7連敗脱出以降、11勝3敗2分として8月の勝ち越しを決め、4度目の挑戦で貯金を今季最大の「5」としました。

吉川選手<7回1/3 96球 打者28 安打6 本塁打1 三振4 四球2 失点・自責点3>

先発の吉川選手

「ストライク先行でテンポ良く投げることだけを意識しました。6回にホームランは打たれましたけど、ストライクゾーンで勝負することが出来ましたし、大野さんもうまくリードしてくれたので収穫のあるピッチングだったと思います。後は中継ぎ陣を信じて応援していきます。」

栗山語録

栗山監督

Q.先発の吉川投手が121日ぶりの勝ち星をあげました
「なんとしても勝たせたかったからよかった。色んな課題はまだあるけども、勝ってほっとしているよ。四球も確かにあったけども戦う気持ちが最後まであったね。」

Q.西川選手が3安打3盗塁と1番打者としての働きが光りました
「みんなが体が万全でないこの時期に、体も動いてスピードで勝負できている。そういうランナーが出ると打者と純粋に勝負できなくなるし、遥輝が塁に出ていることに非常に意味があると思う。」

Q.チームは今期の貯金最多の5つになりました
「かなり意識していた数字だよ。貯金は5つの単位で区切りがあって、どこに入るかだと思っている。5個より上に行かないと勝負できないし、明日も勝利して2桁貯金を目指したいね。」

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