試合情報

追い越されても絶対に諦めない。最後の最後でひと踏ん張りを効かせ、土壇場で勝負を決めました。2点リードで迎えた8回に中継ぎ陣が3点を奪われて1点ビハインドに。そこで意気消沈するどころか、序盤から打ちまくった打線が気を吐きました。9回、先頭で打席に立った代打・谷口選手が右中間を破る長打。三塁を狙って憤死したものの、この気迫がベンチに火を付けたのかもしれません。続く代打・杉谷選手が遊撃への深いゴロに対してヘッドスライディングで一塁セーフになると、二盗もヘッドスライディングで成功させます。そして、とっておきの代打は稲葉選手。追い込まれながらもストレートを完ぺきに捕らえ、センターの頭を越える同点適時二塁打。さらに、西川選手の右前打と盗塁で1死二、三塁となったところで、ここまで3四球を選んでいる中島卓選手が決勝の中前2点適時打を放ちました。「なんとか次につなごうと思った」。いつもの気持ちを変えることなく記録した一打でヒーローとなりました。

先発・大谷選手が乱調で、自己ワーストの7失点。6回途中での降板となり、しばらくは放心状態でしたが、ベンチからの応援というバックアップに入り、チームを鼓舞し続けました。9月に入ってチームを支えてきた先発が崩れたときに、打線がカバーする。結果的には大乱戦になりましたが、ベンチ入りしたすべての選手が一丸となってつかみとった勝利であることに変わりはありません。試合後には次の遠征地に向かうための移動が控えており、4時間26分の激戦を終えると、たった15分で球場をあとにする慌ただしさでした。勝つか負けるかで気分も大きく違う移動。22日を充実感を持ちながらの休養に充て、次の戦いに挑みます。

「初回に大量のリードをもらいながらも、守りきることが出来ず申し訳ない気持ちでいっぱいです。本来であれば一人で投げきらなければいけない状況なのですが、取って取られての繰り返しで最後までリズムを作ることができませんでした。今日の反省をしっかりと次回の登板に活かしていきます。」

Q.代打・稲葉選手の同点打もあって大乱戦を制しました
「こういう試合は一年で何度もない。そういうときは稲葉とか力のある人たちに頼るしかないからね」

Q.大谷選手については
「いろんなことがあるよね。こういうのを活かしてくれればいい。あれでも勝った状態で降りられたわけだから。いい経験にしてほしいね」

Q.同一カード3連敗を免れたのは大きい
「まあ、3連敗とかじゃなくて、残り試合をどう戦うかしか考えていないから」