2015.06.14 SUN
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広報レポート<プロとしての準備>

矢野選手
大谷投手

“感動”と“夢”を与える一瞬の出来事でした。初球スライダーを振りぬいた打球は、ファイターズファンが待ち構える左翼席へ突き刺さりました。着弾したのを確認した矢野選手は、一塁ベース手前で「ヨッシャー!」と叫び、ガッツポーズをしながらダイアモンドを一周。札幌ドームをラベンダー色に染める大勢の観客を一瞬にして虜にしてみせました。興奮状態で駆け抜けた矢野選手はその時のことを「覚えていません」と言います。誰よりも興奮していた証拠でしょう。

その逆転3ランで勝負は決まり、大谷選手も今季8勝目。8回途中で降板することになりましたが、本人は「粘ることができた」と振り返ります。例え先制点を与えたとしても、その後のピッチングが大切だと十分に自負していた様子です。試合前日「先制点を与えないこと。もし与えたとしても粘ること」と自身に課題を与えていた大谷選手。チームが必ずチャンスを作ってくれることを信じていました。誰もが認めるリーグトップの8勝目に値する素晴らしいピッチングとなったはずです。

移籍後3試合で2度目となるヒーローインタビューに上がった矢野選手。「準備万端で臨むことを意識している」という言葉には説得力が増します。かつてジャイアンツ在籍時2013年には“代打の切り札”として活躍し、球団記録となるシーズン代打安打「19」を記録しています。プロ通算代打出場成績も300打数96安打、9本塁打、打率.320と驚異的な数字を残しています。代打の役割として大切なこと。それは「相手投手の投球術、傾向などのデータを分析してイメージすること。あとは、ここで打たないといけないとかプレッシャーを感じないこと。とにかくその時の相手投手を倒すことだけを意識して、バットを(ボールに)ぶつけるだけ」と話しました。その話をするテンションからは、プロ意識と野球に対しての情熱がひしひしと伝わってきました。また「言葉の選び方には気をつけている」と補足し、「バットは“振る”のではなく“ぶつける”という表現をする」と言います。自分に言い聞かせる為とはいえ、まさかそこまで考えているとは想像もしませんでした。グラウンドでのパフォーマンスを筆頭に、野球への熱意、自分に向き合う姿勢。シーズン通して多くの若手選手が沢山の刺激を受けるに違いありません。交流戦残り1試合。交流戦優勝の為には引き分け以上が絶対条件となりますが、さらに総力をかけて再び敵地に乗り込みます。

先発投手コメント

先発の大谷投手

大谷投手
<7回0/3 球数109 打者25 安打4 三振8 四球1 失点・自責点1>

「ブルペンから状態は悪かったんですけど、ブルペンはブルペン、ゲームはゲームで切り替えて臨みました。なんとか粘れてよかったですし、あの場面難しいところで矢野さんが打ってくれたので、本当に感謝しています。(途中降板に関して)投げきれずチームに迷惑をかけてしまったことは残念です」

栗山語録

栗山監督

Q.矢野選手が決めました
「うれしかったです!翔平(大谷選手)が粘っていて、何とか勝たせてあげたかったしね。スタメンで出れば3打席あるとか考える中で、『1球しかないんだ』という気持ちが好きなんでね。技術的なものには絶対的な信頼を寄せている。あっぱれ。一発で北海道のファンを鷲掴みにしたね」

Q.大谷選手は8回途中で降板
「最後まで投げて欲しかったけど、いろいろあるんでね。無理させないという決断」

Q.次は交流戦最終戦
「まだ1試合ある。きょうもパ・リーグが全部勝っているし、落ちていかないだけでも、最低限の戦いはできているかな」

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