試合情報

この1試合の勝ち負けももちろん大事です。しかし、ペナントレースの順位が確定した今、同じくらいの重要なものとして考えなければならないことがあります。どうすれば日本シリーズに進出し、頂点に立つチャンスをつかめるか。リーグ覇者のホークスがこのカードの相手となれば、クライマックスシリーズ・ファイナルステージで待ち受けるチームの牙城を崩すきっかけをつかむ舞台となります。5連勝を決めた前日の試合後、栗山監督はこう話していました。「ホークス戦では1日1日テーマを持って、何かを残す責任がある」ーー。

8月30日に行われた敵地でのホークス戦で6回1安打無失点に抑えた経験のある中村選手は、クライマックスシリーズでの”刺客”として期待される一人。先発マウンドに上がりましたが、初回1死から5連打を浴びていきなり3失点を喫しました。ただ、打者2巡目に入った2回からはインコースを果敢に突き、持ち前の緩急をつけたピッチングで5回まで1安打だけ。6回に1死満塁で登板した2番手・石井選手はピンチをしのぎ、底力を見せました。その時点での点差を考えれば、その後の継投も大舞台ではまた違ってくる可能性がある。一方でポストシーズンの出場にはアピールが必要な屋宜選手、金平選手はそれぞれ無安打に抑えて目的を果たしたといえるでしょう。

攻撃陣では、近藤選手が安打こそ記録できなかったものの、四球で2度出塁しました。厳しい内角攻めの連続でも、ボールをしっかりと見極めてホームを踏んだことには大きな意味があります。5点を追う7回1死一、三塁で代打出場した大谷選手は甘いボールを見逃さずに右前適時打を放ち、諦めない姿勢でチームを鼓舞しました。

この敗戦の中にファイターズは”何か”を見出すことはできたのでしょうか。”何か”があったのなら、必ず勝機はあるはず。そして、その”何か”はクライマックスシリーズ・ファイナルステージの舞台に立った時に如何なく発揮されることでしょう。

中村投手
＜5回1/3 88球 打者26 安打7 三振2 四球4 失点・自責点3＞

「初回から連打を浴びて先制されたことがよくなかったのと、やっぱり6回は投げ切らないといけないですね。球自体はよかったので、惜しい内容となりました。2回以降、立て直すことが出来たことはよかったと思います」

Q.中村選手のピッチングを振り返って
「反省点はもちろんあるんだけど、こっちが見ていて手応えもあったし、（中村）勝の中でしっかりと次に活かしてもらいたいね」

Q.大谷選手が代打でタイムリーを打ちました
「バッティング練習を見ていても、意識が上がってきているね。いろんなことがあるけれども、本当に悩ましいね」

Q.金平選手が今季初登板三者凡退で抑えました
「入団した時のように、相変わらずいいボールを投げていたね」