試合情報

試合前、栗山監督55歳のバースデーを祝う大きなケーキが報道陣より贈られました。「こんな歳だから、あんまりめでたくない」。照れくさそうに語る指揮官にこの試合は最高のバースデープレゼントを贈る事ができました。

試合が始まるまでの打率は.226、それでも辛抱強く起用し続けた西川選手がこの試合を決めました。5回裏1死一塁、1ボール2ストライクと追い込まれた場面でインコースの変化球を鋭く振り抜くと、鋭い打球が外野の間を抜け決勝タイムリーとなりました。「（打球が）抜けた瞬間、市川さんに『早く走ってくれ』と思った」と冗談交じりで振り返る通り、1塁走者市川選手のホーム生還とほぼ同じタイミングで3塁ベースに到達し俊足ぶりを披露。続く中島卓選手のセーフティスクイズでも悠々とホームを陥れ、走、攻でチームを鼓舞します。

一方、復帰登板を8回1失点の好投で勝利をものにしたのは有原投手。抹消前の2試合は8回1失点、8回無失点と先発投手陣の中で誰よりも最も安定した投球をしていた中での離脱でした。腰椎ねん挫から復帰後は4月19日のフューチャーズとの一戦で2回を投げたのみ。それでも離脱前同様に、被安打3と安定感のある投球でチームトップタイの3勝目をマークしました。勝利投手に渡されたウィニングボールは栗山監督へ手渡しでプレゼントし、バースデーを締めくくります。

ただ、栗山監督が一番嬉しい贈り物は秋の胴上げ。本当のバースデープレゼントに向けて、まずは目の前の借金完済を目指します。

有原投手
＜8回 球数119 打者28 安打3 三振4 四球2 失点・自責点1＞

「（怪我で）悔しい思いをしてチームにも迷惑をかけてしまったので、きょうは絶対に勝ちたいという気持ちでマウンドに上がりました。市川さんも素晴らしいリードをしてくれたので本当に感謝しています。前半球数が多かったので次回はもう少し球数を減らして完投できるように頑張ります」

Q.有原投手が8回1失点で3勝目
「腰を傷めたあとだから心配していたけど、素晴らしかった。安定してきた。こういうイメージだった。普通の状態で投げてくれていると思う。本当に大事な試合だったし良かった。8回は難しいところだったけど、よく我慢した。ああいうところを越えていくとエースへの道が開かれていく」

Q.西川選手が決勝適時三塁打
「いろんなことを考えてしっかりやってくれたのがうれしかった。ああいうところでああいうバッティングができるんだから」

Q.バースデー勝利
「選手がどう思ったかは別として、自分が監督になったときに入ったばかりの選手が主役、主力になってくれて、活躍していくのを見られるのはうれしい」

Q.栗山町からも大応援団
「普段からいろいろ力になってもらっている。町の人たちに喜んでもらえればうれしい」

Q.明日の試合に向けて
「とにかく明日。勝率5割に戻さないと本当のスタートを切れない。全力で取りに行きます」