2017.07.01 SAT
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広報レポート<どん底からの脱出>

本塁打を含む2安打の石井一選手
三番手のエスコバー投手

甘く入ったストレートを見逃さず、しかも完ぺきに捉えてみせました。7回無死一、二塁。打席に入ったのは、不調にあえいでいた石井一選手でした。フルスイングから放たれた打球は、真っ赤に染まった相手チームのファンが陣取る右中間スタンドへ一直線。今季2号3ランは、大量リードを許す中でチームに光をもたらす一打でした。

ほぼ毎日、真剣勝負の場に立つ疲労とプレッシャーは、ルーキーにとっては想像をはるかに超えるものだったに違いありません。キャンプ、オープン戦で走攻守が揃ったところを披露。開幕2戦目で早くもスタメンを任されてから、しばらくはまさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。ところが、突っ走り続けた疲労もあって交流戦直前から打撃の状態が急降下。5月28日から6月28日まで、53打席で1安打17三振。どんなに工夫してもバットの芯でボールを捉えられませんでした。

野球を始めてから経験したことがないほどの“どん底”を味わっても、栗山監督はルーキーをグラウンドに送り続けました。「おれ自身も意地になっているのかも知れない。でも、この先、何年もチームを引っ張っていく選手というのは、1年目だったとしても絶対にこのままでは終わらない。何かを感じて前に進んでくれるはず。だから、外さない」。そう話す指揮官の執念ともいえる強い気持ちが、徐々に結果となって現れ始めます。約2ヶ月半ぶりとなる3試合連続安打を6月29日のホークス戦から記録。ボールを見極める際に余裕がうかがえ、事実、この一発も2球で追い込まれてから粘って7球目を打ちました。四球で出塁した最終打席の見極めも、どん底から脱出したことを確信させるものでした。

3回以外は毎回走者を出したものの、得点はこの3点だけでした。なかなか現状を打破しきれないチームにあって、本来の姿を取り戻しつつある選手が一人でも増えれば、状況は変わってくるはず。シーズンはちょうど折り返し地点に到達しました。残り半分の71試合で暴れまわれる選手がどれだけ出てくるか。石井一選手がその一人に入れれば、楽しみは確実に大きくなります。

先発投手コメント

先発の村田投手

村田投手
<5回1/3 93球 打者24 安打5 三振4 四球3 失点・自責4>

「5回のホームランが余計でした。序盤から捕手がいいリードをしてくれて持ち味は出せていたのですが、あのホームランの場面はサインに首を振って打たれてしまいました。あらためて、捕手を信じるべきだと思いました。全体的には悪くはなかったのですが、しっかり試合を作らないといけなかったです」

栗山語録

栗山監督

Q.村田投手が6回途中降板
「(5回の本塁打の2失点は)もったいなかったよね。2アウトからだから。ちゃんと投げてくれていただけに、もったいなかった」

Q.石井一選手が7回に2号3ラン
「復調とか何とかではなく、自分の特長を出していかないといけない。そういう意味では良かったよね」

Q.大谷投手がイースタン・リーグで今季初の実戦登板
「オレにとっては思った通りだった。オレのイメージしていた感じ。いろいろな意味でだけれどね」

Q.今後の大谷投手の起用法は
「次回以降はいろいろなパターンを考えている。まずは明日の体の状況なんかをチェックしてからになるけれどね」

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