

■広報レポート <父の日>

1982年から続く、伝統ある日本メンズファッション協会の「ベストファーザー賞」。今季から野球選手部門も新設され、その記念すべき第一回受賞者としてファイターズからは奇しくも今日の先発投手となったグリンが選ばれた。度々ヒーローインタビューにも登場する愛息・カイルとの微笑ましい光景が、選考委員の印象にも強く刻まれていたことが受賞の決め手となったようだ。
お父さんが投げる試合には必ず家族席に陣取り、大きな声援を送るカイル。スタンドの彼の存在に加え、今日が父の日であることにグリンは力を入れ過ぎたのか、6回3失点で先発としての役割を果たしたにせよ、納得いく結果とはいかなかった。
9歳になるカイルの一番の興味は、何と言っても野球。時折訪れるクラブハウスでもバットやグローブを手から離さず、相手を見つけてはキャッチボールをせがむ。その投球フォームは驚くほど父親に似ている。「教えたつもりはないんだけどな」とグリンは首を傾げるが、力感あふれるピッチングフォームだけでなく、納得いくまでボールを投げ続ける負けず嫌いの性格も父親譲り。しっかりDNAが受け継がれている証拠だろう。カイルは先週、日本のリトルリーグチームに入団し、早速今日の試合ではヒットを打ったそうだ。負け試合後のグリンにしては妙に落ち着いていたのは、愛息の活躍が緩和剤になっていたのかもしれない。
北海道日本ハムファイターズになって初めて、1,2軍が同日同球場で試合を行なう親子ゲームが開催された。ファーム選手たちは、凡打しても1塁までの全力疾走を怠らず、攻守交替も機敏だった。ファイターズのDNAともいえる全力プレーが、若手にしっかり浸透している。親の背中を見て子は育つ・・気を抜かず最後まで諦めない1軍の戦いぶりは、自然とファームに受け継がれる。今日も9回2アウトランナーなしから小田が意地の一発を右翼席へ放り込み、ファイターズの未来を担うヤングファイターズにお手本を見せつけた。「父の日」は、父親への感謝の気持ちを表す日であるだけでなく、父親自身が子供に誇れる自分であるかを確認する日でもある。ファイターズが「ベストファーザーズ球団」になるためには、勝敗以上に、常に気を抜かぬその戦い方が大事になってくる。
■グリン投手 <6回、打者30、球数114、安打10、三振4、四球1、失点3、自責点3>

「何とかゲームを作ろうと、自分なりに精一杯投げたつもりです。リードして次へ繋げることが出来ればよかったのですが、気持ちを最後まで切らさず投球することを心がけました。まだ勝機は十分あります。逆転を信じて、あとはチームメイトを精一杯応援します。」
■梨田語録

「9回3点差を追って、諦めず声援を送り付けてくれたファンの皆様への意地の1発だったね、小田の本塁打は!!S先発村中は、前回の神宮とは全く別人の投球内容でしたね!腕が振れていたし、インサイドを有効に使い、早いカウントから追い込んで有利な状況を常につくっていたね。良い投手からは中々点が取れない典型的な試合でした。本音を言えば勝ってロードに出たかった!!あと4試合交流戦を残していますが、今までの戦いは点の取れない中、投手陣の踏ん張りが光っていますね!!残り4試合、良いかたちで交流戦を締めくくりたいですね!!あとは、今日の午前中のファームの試合の中で、5回無失点と、先発武田勝は好投しましたが、内容的にはもう一回微調整が必要ですね。制球・球のキレに磨きをかけて、一日でも速く一軍に戻って来て欲しいです。また金子誠に関しては、人工芝でのプレーがどれだけ負担になったかを確認しながら、決めていきたいと思います。せっかく良い感じできているので、ここで無理をして逆に悪化させてもいけないからね。ただ二人ともプレーを見た限りでは、順調に回復しているようなので、一安心ですね。」