2008.06.17 TUE
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■広報レポート <勢いを生んだ一打>

 1本のタイムリーがこれほどまでベンチを盛り上げることも珍しかった。鶴岡の犠飛で1点差に迫った2回2死二塁で、ダルビッシュがC大竹の144㌔に食らいついて右中間へ同点二塁打。ファウルで粘っているうちに野手陣は「(打てそうな)雰囲気あるよ」と口をそろえ、実際にタイムリーが飛び出すと、吉井投手コーチは「カットボールだったらバットに引っかかってホームランになったんじゃないの?」とその打棒を評した。

 このところダルビッシュのバッティングには目を見張るものがあった。本拠地では全体練習の前に投手陣はフリー打撃を行ってきたが、鋭いスイングから弾かれる打球が中堅フェンスを越えたこともある。この日、ロッカーで「俺らは毎日練習しているのに」と小田がダルビッシュに向かって苦笑いしながら話したのも本音だろう。地元・広島出身の稲田が2本のタイムリーで3打点を挙げれば、スレッジは4安打の固め打ち。終盤、カープ打線の猛追を浴びて1点差に迫られたものの、先発全員の15安打で中盤までに8点を奪ったのが効いた。背番号11の一振りに触発されたといって過言でなかろう。

 ダルビッシュに力強さを増した打力についてたずねると「別に、交流戦が始まるまでバットも振ることすらなかったですからね」と淡々としたもの。地道な筋力トレーニングはもとより、他の投手がどんな変化球を投げるのか絶えずチェックするため野球中継をこまめに見ていることに表れる探究心もいい影響をもたらしているのだろう。
 
 1日に左手小指を骨折した高橋が予定より大幅に早く出場選手登録された。出番こそなかったが、いつ声がかかっていいよう入念に素振りする姿が頼もしく見えた。これ以上ないムードで交流戦残り3試合、ファイターズが連覇へラストスパートをかける。

■ダルビッシュ投手 <7回、球数128、打者33、安打8、本塁打1、三振9、四死球4、失点3、自責2>

「きょうは制球が思い通りにいかず苦しみましたが、野手の方々の助けがあって何とか7回まで投げることが出来ました。L涌井から聞いていた通りで、マウンドの傾斜が僕にも合わなかった。いつもこういう投球をしていては駄目なので、次回の登板はしっかり投げたいと思います。」

■梨田語録

「最後は冷や冷やでしたね…本音は。打線のほうは久々に良い点の取り方が出来ましたね!!久しぶりって感じです!!横浜戦以来じゃないですか。7回、先発ダルビッシュの打順で代打も考えましたが本人が『まだ行けます!!』と気迫を見せていたので、7回までは投げ切ってもらう決断をしました。8回以降は、球数も(7回128球)だったので、次回の登板も考慮し継投策を採りました。リリーフ陣はちょっと間隔が空きすぎたのかな…。それでも最後の最後で流れを止めたあたりはさすがだと思いますよ!!ビジターでしかもあの大声援の中で、広島に傾きかけた流れを変えるのは、並大抵のことではないですよ!!とにかくファイターズは全て明日からの3試合(広1・阪2)、1戦1戦全力を尽くすのみ!!まだまだ順位など全体を見るのは時期尚早です!!」

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