2008.06.29 SUN
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■広報レポート <恩返し>

 何不自由なく投げられる。当たり前のことが純粋にうれしかった。4月29日に左手親指を骨折し、2ヶ月ぶりの1軍登板となった武田勝が6回をわずか4安打1失点に抑え、利き手の故障とは裏腹に今季成績は“無傷”の4勝目だ。「最初は力ばっかり入っていましたけど、大量点のお陰で自分のリズムを取り戻せました。」先発直前の練習中に離脱した時、緊急登板したスウィーニーが好投。恩返しとばかりに復帰戦できっちり役目を果たした。

 2年前も左手親指の付け根に打球を受けて骨折しているが、手術を受けたのは人生で今回が初めての経験。「シャワーを浴びても石鹸をうまく流せないし、食事も苦労しました」。そんな心を癒してくれたのは3月から飼い始めたスコティッシュホールドのみー太郎君だった。「嫁さんがえさをあげたりする世話係をしてくれて、僕はいつも遊びたい時に遊んでくれるいい人だと思ってくれているはずです。」
 
 車のギアチェンジもリハビリの一環として考え、左手が治った時には万全で投げられるよう体の他の部分も鍛えてきた。2年前に骨折した時は新人だったため周りに気を配る余裕もなかったが、今回は置かれている立場をわきまえ若手に出来る限りのアドバイスを送ってきたという。
 
 恩は恩となって返ってくるものだ。5回までに4本のタイムリーと犠牲フライ1本で5点を奪い、コメントをベンチに取りにいくとどの選手も「きょうは勝の復帰戦だから、1点でも多く」と口をそろえた。守りでも田中賢や糸井がダイビングキャッチを見せて盛り立て、がっちりまとまりを見せたファイターズ。梨田監督が後半のキーマンに挙げる左腕の復活は半月の長い遠征を締めくくる最高のニュースとなった。

■武田勝投手 <6回、打者23、球数81、安打4(本塁打1)、三振2、四球1、失点1、自責1>

「序盤は緊張もあり、上半身ばかりに力が入っていましたが、5回、6回と進むにつれ自分のリズムで投球できました。次はそういうピッチングが初回から出来るようにしたいです。とりあえず試合を作れたことに今はほっとしています。」

■梨田語録

「今日の武田(勝)はコントロールも腕の振りも良かった、球速以上の速さを感じましたね。球数も少なく、復帰戦にしては上出来だと思います。バックも良く守ってくれたし、武田勝を良く助けてくれた。攻撃面も足も使ったて得点出来たし、今日は、ハムの持ち味を出した良い野球が出来ました。」

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