

■広報レポート <再生のモデル>


札幌へ帰るバスの両脇は沿道のどこまでもファイターズのユニフォームを着たファンの方々が手を振ってくださっていた。道内の地方都市開催ならではの温かい光景だ。旭川で今季4勝12敗1分けと組しにくかったライオンズに9-3で快勝し、まだあすからも続く7連戦を戦い抜く力を充電した。
旭川といえば「行動展示」という動物たちの生き生きした姿を見せることで全国の先駆けとなった旭山動物園がある。この街で年1回のファイターズ戦を楽しみにされている道北エリアの皆さんに、フェンス越しに生の迫力を伝えようと選手は自然と気持ちも高まった。試合前の円陣で掛け声を滅多にかけない小谷野が務め、2回に先制の3号ソロ。それを口火に7安打を集中して一気に6点を挙げた。
ふるっていたのが2回に3点目の右前タイムリーを放った森本。「一度は行ってみたい!旭山動物園ヒッツ!」とコメントした。好リードで多田野に7勝目を導き、3安打でお立ち台の鶴岡は2年前もスタルヒン球場で本塁打を放つ相性のよさを誇るが「旭山はまだないんですよね」という。丸1日の休日がなかなかないプロ選手にとってはシーズンできっちり役割を果たし充実のオフに足を運ぶしかない。
梨田監督節目の400勝目で貯金を再び1とし、北京オリンピックに出場していた稲葉とダルビッシュも25日にはチームに合流する。危機を乗り越え全国のモデルケースとなった日本最北の動物園のように、選手たちがありのままの姿を見せられれば、浮上するチャンスはまだ十分に残っている。
■多田野投手 <6回、打者27、球数93、安打6、四球3、三振3、失点2、自責点2>

「休み明けで肩がいつもより軽かったので、制球が通常より悪かったのですが、早い回に味方がたくさん点数を取ってくれたおかげで、思い切って投げることが出来ましたし、コースコースを必要以上に狙わずに済みました。」
■梨田語録

「2回小谷野の一発から打線がつながり,良い展開で加点できたのが大きいね!!先発多田野はボールにキレが戻ってきた。しいて言うならば、球数がまだ多いので次回はその点に注意して投げてくれる事を期待します。風もあったし気温も低かったので、セイフティーリードは無いと思い、武田久をあえて投入しました。8連戦の初戦ということもあったので、なるべく負担のかからぬ投手起用を今後も頭に入れていきたいですね!!稲葉・ダルビッシュも帰ってくるし、とにかく今日は何としても勝って彼らを迎い入れたかった!!投打のかみ合ったナイスゲームでした!!」