

■広報レポート <第1ステージ初戦に快勝>


クライマックスシリーズ第1ステージ第1戦は、ダルビッシュの好投とソツのない攻めで得点を重ねたファイターズがバファローズを圧倒。クライマックス第2ステージ進出へ、大きく前進した。
「大事な試合で勝つことが、僕の仕事」と頼もしい台詞で今シリーズへの意気込みを語っていたダルビッシュだが、その言葉に嘘はなかった。初回、先頭の坂口にセーフティバントを決められたあと、カブレラの強襲打がダルビッシュの右足に直撃。打撲の影響が心配されたが、しり上がりに調子を上げバファローズ打線に全くつけ入る隙を与えない。5回のグラウンド整備の間にトレーナー室に駆け込み、右足の状態を軽くトレーナーにチェックしてもらいながら、中嶋バッテリーコーチ兼任と各打者への攻め方確認を入念に行った。先日の新聞で、相手球団のローテーションに苦言を呈したと誤解されかねないコメントが掲載され、ダルビッシュは本意ではない内容に残念そうだった。「僕が相手を挑発するわけがない。1戦目の先発投手の名前を聞かされ、予想と違っていたと話しただけなのに…」 その、ぼくとつな雰囲気から、周囲はダルビッシュの言動を曲解することもある。しかし、彼は普段からいたって謙虚で、自分の成すべきことだけに集中する。完璧に近い投球で今日も完投したが、登板後も油断や隙は全く見られなかった。「次も与えられた場面で投げるだけです」 早くも次の戦いを見据える表情に、笑顔はない。
打線も好調・スレッジの先制ホームランで勢いづくと、6回にはスレッジ、高橋、小谷野の3連打などで一気に3点を追加。限られたチャンスにたたみかける攻撃は、ファイターズのお家芸ともいえる。今日の野手ミーティングで「自分で決めようとせず、次に繋げることを考えて粘り強く攻撃しよう」と、皆で確認し合った通りの展開になった。
一時のムードに乗り、勢いだけで試合を運ばない冷静さは、ファイターズ3年連続クライマックスシリーズ進出の経験が生きている。試合後、ロッカーに引き上げてきた各選手の表情も、レギュラーシーズンのそれと全く変わらなかった。謙虚な軍団が、明日一気に第2ステージ進出を決め、埼玉に乗り込む。
■ダルビッシュ投手 <9回、打者34、球数139、安打9、三振14、四死球2、失点1、自責0>

「スライダーが思うように投げられなかった代わりに、ツーシームとフォークをうまく使うことができました。いい形であす先発の藤井さんにつなぐことができてよかったと思います。」
■梨田語録

「大切な初戦!エース!!ダルビッシュで万全を期して臨みましたが、序盤不運な安打やBsカブレラの打球が足に当るなどハラハラした展開の序盤でしたね!!打球に関しては本人も「大丈夫です!!」と言っていましたし、とにかくCSという独特の雰囲気の中、14K、1失点の投球内容は「さすがエース!!」御の字です!!スレッジの先制パンチ、6回の集中打3点は、ゲームを支配していく上で非常に効率の良い点の取り方でした!!稲葉に関しては大事を取っての交代でしたが、明日の状態を見てから決めたいと思います。2戦目はBs小松ですが、暫く実戦を観ていないので何とも言えません。ただ仮にシーズン同様の良い状態であれば、中々点を取る事が難しい好投手なので、少ないチャンスを生かすファイターズらしい試合運びで何としても先制し、全員野球で決めたいですね!!」