

■広報レポート <桜色の涙>


お立ち台で言葉が詰まり、目頭を押さえる姿に稲葉選手の思いが凝縮されていました。ファイターズでは2006年のドラゴンズ戦以来となる同一カード3連戦3試合連続延長戦。12回1死で小野寺投手のフォークを右中間へ運び、2試合連続のサヨナラ勝ちを収めた殊勲者の涙は、ベンチの誰もがもらい泣きしてしまいそうな感動を呼びました。
1日のライオンズ戦で通算100個目の死球を右腕に受け、珍しく怒りをあらわにしたシーン。「この年齢になるとケガで試合に出られなくなるのが本当に嫌。内角を攻められるのはしょうがないことだけど、しっかりコントロールしてほしい」。プロ野球12人目の‘名誉’な記録。「僕は手元まで呼び込んで打つタイプ。それは変えようがないから」と厳しい配球を迎え撃つ覚悟でこの試合に臨んでいました。
8月に37歳になる主将は、映画やドラマを見て感傷に浸ることが多くなったそう。この日は最後までファイターズの勝利を信じてさくら色の応援ボードを掲げてくれたファンに、結果で応えることができたからこみ上げるものを抑えることができなかったと言います。それでも、涙が乾くと3回にソロを放った金子誠選手に向かって「マックも4号?負けてられないね」と対抗心をメラメラ。身も心もまだまだ若い稲葉選手がファイターズを牽引します。
■榊原投手 <6回、打者26、球数103、安打7(本塁打2)、三振5、四死球1、失点5、自責5>

「3回に浴びた3ランはもちろん反省しなければいけませんが、点を取ってもらった直後に許した(5回の)ソロが一番悔やまれます。球の走り自体は悪くなかったと思いますが、打たれたのは中に甘くなって入った球。その辺りを突き詰めて次回の登板に生かしたいと思います。」
■梨田語録

「3日間延長戦が続いて、今はすごく良い気分です。みんなもスカッとしたんじゃないですかね?ファンも待ってただろうし、さくらも満開になりましたかね?榊原は3ランを打たれた後、またソロホームランを打たれたんだけれども、そういった打たれ方を防ぐかどうかがイニングを稼げるかどうかの差になっているね。ブルペンも疲れているだろうし、明日の多田野には完投を期待します。完全試合でもやってくれないかね(笑)。」