

■広報レポート <悪いなりにも>


最後まで振り切ったバットを離れたボールは右翼手の頭上を越えて飛んでいきました。ボールの行方を追うので必死な鶴岡選手は真喜志コーチの制止を見ずに、三塁へ滑り込みました。判定はセーフでしたが、「お叱りの言葉をいただきました」とお立ち台で照れ笑い。最近打つ方では結果が出ていなかっただけに喜びもひとしおでした。試合のほうは5回、6回にそれぞれ5点ずつ挙げたファイターズが10-1で快勝。休日をはさんでも調子のいい打線は熱く、火を吹きました。
先発ダルビッシュ選手は初回2つの四死球で1死一、二塁のピンチを迎えますが、後続を打ち取り無失点で切り抜けます。「疲れがあったように見えました。ダル(ダルビッシュ選手)の立ち上がりは悪い悪いといわれるのですが、今日はボール自体が悪かったですね。僕があせってました」と鶴岡選手が話してくれましたが、「向こうが力んでくれた」おかげでバファローズ打線を打ちとって行きました。調子は良くないとは言いつつも結局7回を投げて被安打4、失点0でマウンドを降りました。
意外なことにダルビッシュ選手はこれが今シーズン札幌ドームでの初勝利。「悪いなりに丁寧に投げていた」と鶴岡選手が話したとおり、2回以降は四死球ゼロ。「真ん中にだけは投げないようにした」とダルビッシュ選手は話してくれましたが、調子のいいダルビッシュ選手を知っているバファローズ打線はその幻影を追い続け、打ち崩すことが出来なかったようです。「この何回かあまり良くないので、次ぐらいにはあるかもしれませんよ。スーパーダルビッシュが」と鶴岡選手が予言しました。次のスーパーダルビッシュの登板予定は1週間後。今から楽しみです。
■ダルビッシュ投手 <7回、打者26、球数92、安打4、三振4、四死球2、失点0、自責0>

「コントロールだけ注意し、真ん中に投げないことを意識しました。状態はいいと思わなくて、(相手は)甘い球を打ち損じていた感じです。1週間に1度、仕事をこなせるよう次回も登板間の練習を工夫してしっかり調整したいと思います。」
■梨田語録

「ダルビッシュは立ち上がりよくなかったけれど、打線が点が取れそうで取れない中、十分ゲームを作ってくれました。打線は5回以降、三塁打が3本出て次の塁を狙う姿勢が大きかったですね。5点、5点とよくつながりました。千葉で雨が続いて体調を崩さないか心配しましたが、きょうを見ると大丈夫でしたね。」