2010.05.08 SAT
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■広報レポート <Cherry Blossom>

サヨナラタイムリーを打った稲葉選手に駆け寄る選手たち

 志願したわけでも、背中を押されたわけでもなく、ダルビッシュ選手は9回のマウンドに向かいました。8回終了時点ですでに136球。それでも、続投は暗黙の了解のようなものでした。手がつっても熱のこもった投球を見せ、楽天打線に9イニングで1点も許しませんでした。

 ちょうど1週間前。ヒーローインタビューで聞き手を務めた函館出身の少年に、この日もヒーローになると約束していました。「この1週間すごいプレッシャーでしたけどね」と苦笑いしたほどです。勝ち投手にはなれませんでしたが、お立ち台に上がるヒーローとなり、約束をしっかりと守ってくれました。

 試合を決めたのは稲葉選手です。延長10回の2死三塁で、中前へのサヨナラ打を放ちしました。最初の3打席は好機に凡退。「ダルビッシュが頑張っていたのに申し訳なく思ってました」。最後の最後に意地の1本。今季2度目のサヨナラ勝ちに満面に笑みを浮かべていました。

 ヒーローインタビューを受けたのはこの2人でしたが、忘れてはならないのは田中賢選手の働きでしょう。10回1死でこの日3本目の安打となる右前打で出塁すると、果敢に二盗を決めて得点圏に。さらに、森本選手の浅い右邪飛で三塁を陥れました。選手会長の足技あってこその主将の一打でした。

 「We Love Hokkaidoシリーズ」で着用するユニホームのお披露目イベントに参加した翌日に、存在感を見せた野手陣の要である2人。投手戦を制してのサヨナラ勝ちを、函館のファンの方々も喜んでいただけたのではないでしょうか。

 球場からの帰路、ピンク色に染まった桜が選手バスを迎えてくれました。ようやく北海道も桜の季節に。函館の地で、ファイターズも高らかに“開花宣言”です!

■ダルビッシュ投手 <9回、球数156、打者35、安打6、四球2、三振11、失点0、自責点0>

「相手もいい投手なので、とにかく自分の仕事に集中して、点をとられないような投球を心がけました。後はチームの勝利を信じて応援します。」

■梨田語録

「ダルビッシュは9回も行くつもりでいてくれた。(8回裏に)点が入れば代えようと思ったけどね。まったく心配のいらないピッチングをしてくれました。(地方球場で結果が出ていなかったことについて)そういう言い訳は本人もしたくなかったでしょう。ただ、何とかしなくちゃいけないという思いは強かったんじゃないかな。稲葉はあの当たりで決めたし、さすが役者だね。久しぶりに3番に戻ってね。賢介のスチールも効いたよね。」

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