

■広報レポート <マウンド度胸>
マウンド上での堂々とした出で立ちは、とてもデビュー戦とは思えないものでした。プロ入り2年目の矢貫選手が一軍初登板初先発。一回、先頭の青木選手を3球三振に打ち取ると、けん制で走者を刺す場面もあって無失点での好発進を飾りました。
「ファームと変わらない気持ちで投げられたと思います」。適度な緊張感を保ったまま、普段通りマウンドに上がることができた様子。試合前には広報部屋を訪れて談笑するだけの余裕もありました。2回、3回とピンチを背負いながら落ち着いたマウンドさばきを見せて度胸のよさも見せています。
昨年のオフ、米アリゾナ州で行われたフォールリーグに挑戦。単身での渡米で得たものは大きかったようです。「通訳なんていないし、身の回りのことも自分でやらなきゃいけない。そういうのが、すごくいい刺激でした」。当地では10試合に登板し、リーグの最優秀防御率賞も受賞。自信をつけてのプロ2年目となりました。
2被弾を許した4回に続き、5回には守備陣の失策も絡んで合計4点を奪われました(自責点2)。結果的には負け投手となってしまいましたが、「一軍で通用する部分もあったと思う」と手応えをつかむ初登板に。梨田監督も「もう1度(先発を)経験させてみたい内容」と次回のチャンスがある可能性を口にしています。
攻撃陣も6回に5連打を含む7安打と、集中打を見せました。結果としてなかなか白星に結びつかない試合が続いています。ただ、内容的には見るべきところもあった一戦です。苦しい時期だからこそ、小さな光にでも喜びを見出したいものです。
■矢貫投手 <5回、球数89、打者25、安打9(本塁打2)、三振4、四球2、失点4、自責点2>

「調子はファームでやってきたときと変わりませんでした。持っている力は出せたんじゃないでしょうか。しっかり打たれたのはホームランだけでしたし、1軍でも通用する部分はあったので自信になると思います。ただ、リズムが悪くて流れを呼び込めなかったのは申し訳なく思います。この後は逆転を信じてベンチで応援します。」
■梨田語録
「矢貫は初先発のわりに落ち着いていた。走者を出しても後続を打ち取ることが出来ていたしね。ホームラン2発と、守備の乱れがあってのもう2失点?緊張したと思うけどそれなりのボールは投げていたし、もう1度くらいは経験させてみたいとは思わせる内容でした。稲葉がホームラン打ってベンチも盛り上がったんだけど、中継ぎがね。。。ああいった場面で抑えてくれないと、せっかくの追い上げムードに水を差してしまいました。」