2010.08.06 FRI
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■広報レポート <後輩への思い>

ダルビッシュ選手と喜びを分かち合う中田選手

 三塁ベンチ前でキャッチボールを行っていたダルビッシュ選手が動きを止め、満面に笑みを浮かべて何度も手をたたきました。視線の先には、ダイヤモンドを悠々と一周する中田選手の姿が。チームメートがベンチで出迎えた後、自分の前まで来た後輩に大きく両手を広げ、“祝福と感謝”のハグを贈りました。七回2死一塁。中田選手が試合を決める2打席連続本塁打を放った直後のことでした。

 初めて一緒にお立ち台に上がった2人。その後に行われるベンチ裏での記者囲みでも、ダルビッシュ選手は別の輪で取材を受けていた中田選手に「ありがとうございます!」と笑いながら頭を下げました。そのしぐさに苦笑いする中田選手を見て、さらに大笑い。うれしそうにロッカーへ引き上げる姿が印象的でした。

 四回までに4点を奪われるなど、ダルビッシュ選手にとっては決して満足のいく投球内容ではありませんでした。それでも5年連続の2ケタ勝利を達成。五回以降に爆発した打線に対し、感謝の言葉を並べます。中でも弟分と慕う中田選手の2打席連発には、特別な感情があったようです。

 1点を追う六回。打席へ向かう中田選手に、ダルビッシュ選手は「一発打ってこい!」と声をかけました。それは現実となり、左中間へ弾丸ライナーで飛び込む5号同点弾。さらに、次の打席でも「もう一発打ってこい!」。結果は…。そんな後輩の活躍を見た先輩がうれしくないわけがありません。ヒーローインタビュー後にグラウンドを一周する際には、常に中田選手をリードしていました。

 厳しさとやさしさが同居する後輩への思い。2本塁打後には、“教え”を守ったはずの中田選手にダルビッシュ選手はこう言ったといいます。「2本で満足すんなよ!」。そして、こんな感想も口にしました。「(シーズン)56本打つまではね。3年間働いてないですから」。一人前になるには、もっと努力が必要――それが先輩からのメッセージ。「それがダルさんのやさしさでしょうね」。中田選手も、しっかり先輩の思いを受け止めています。

 「夏休みシリーズ」初戦は見事な逆転勝ち。若きエースと若き大砲がチームを50勝到達に導きました。

■ダルビッシュ投手 < 8回、球数142、打者34、安打7、四死球4、三振12、失点4、自責点4>

ヒーローインタビューに答えるダルビッシュ選手

「調子は良くなかったですし、序盤に点を取られてチームにいい流れを持ってこれなかったのですが、野手陣が援護してくれました。点を取ってくれた皆さんに感謝の言葉しかありません。」

■梨田語録

「中田の一発で雰囲気が変わったね。2打席連続でチームの勝利に貢献するいい本塁打だった。この間からセンター方向に強い打球が出てきた。ダル(ダルビッシュ選手)は間隔があき過ぎたせいかもしれないし、やらなきゃいけないと思いすぎたのがあったのかもしれないけど、それなりのピッチングは見せてくた。貯金は1になったけど、上のチームとの差もあるから一つ一つやっていきます。」

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