2010.08.08 SUN
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■広報レポート <読みと余裕>

 コマのように体を回転させて放った打球は、きれいな弧を描いて左翼スタンドに飛び込んでいきました。八回。先頭打者として打席に入った中田選手は、イーグルス先発の田中選手が投じた内角のシュートにしっかりと反応。「打った瞬間、行くと思いました」と振り返る完ぺきな手応えの8号ソロアーチとなりました。大量リードを奪われて沈黙していたスタンドが、一気に沸いたのは言うまでもありません。

 「球界を代表するピッチャーから打てたんですから、自信になりますよね」。“大物キラー”はこの日も健在。最近11試合で8本塁打という量産態勢は、「打席での余裕と的確な読み」で作ったものといっていいでしょう。

 二回2死の第1打席では空振り三振に倒れた中田選手。五回1死の第2打席は、スライダー一本で待っていました。その初球がスライダー。「来た!」とフルスイングしたものの、少しだけバットの上っ面に当たって一飛に終わりました。痛恨の打ち損じに「あれは悔しかったですね」。それでも気持ちはすぐに切り替わり、新しい勝負と考えて八回の打席に立てたといいます。

 一発を打ったボールも読み通り。「試合の流れとかを考えると、絶対にそういう球が来ると思った」。状況判断ができたことに胸を張ります。さらに、それまでの2打席で田中選手が投じるボールの球筋を見ることができ、「余裕があったかもしれない」と振り返りました。「相手投手に合わせてボールを待ち過ぎていた」と言うように、不安を隠せなかった故障前とは一変。打席の中での余裕が、“覚醒”の一因となっていることは間違いありません。

 ファイターズの日本人選手としては、99年の田中幸選手(現ファーム打撃コーチ)以来となる4試合連続アーチ。1打席1打席で身につけた自信が、次の打席につながっていく。“好循環”の中にいる中田選手の勢いは、まだまだ止まりそうにありません。

■吉川投手 <2回1/3、球数48、打者13、安打6、三振2、死球1、失点3、自責点3>

先発登板の吉川投手

「勝負どころでボールが高くいってしまいました。もったいないです。せっかくもらったチャンスなのに残念だし、悔しいです。このあとは逆転を信じて応援します。」

■梨田語録

「イーグルス先発〈田中〉の立ち上がりにチャンスは作ったけど、それ以外はチャンスらしいチャンスはなかった。〈その場面で〉ひちょりは結果的にヒットは打ったけど、あそこはバントをしっかり決めて欲しい。吉川のまっすぐはいいんだけど。。。変化球でストライクを取れていないし、先発の役割は果たせていない。中田の本塁打は完封をまぬがれる一発ではあったけど、そんなことよりこれだけたくさんのお客さんがいる中で打てたから、お客さんも喜んだと思う。」

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