試合情報

　マリーンズ打線が見せ始めた反撃の芽を絶つ投手リレーでした。1点差に詰め寄られた六回からマウンドに上がった4投手が、4イニングを無失点。1本の安打すら許さないパーフェクトリリーフを見せたのです。

　まずは2番手として登板した林選手。ファームで調整した効果でストレートの球威が増し、その分だけ決め球のフォークが有効に働きました。1死から四球を与えたものの、後続を抑えて“勝利の方程式”につないでいます。

　2番手はベテランの建山選手。七回の先頭打者を空振り三振に打ち取ると、上位に回ってきた打線にもつけ入る隙を与えませんでした。低めを丁寧について内野ゴロ2つで切り抜け、八回も続投して2者を凡退。ここで宮西選手にバトンを渡しています。

　八回2死でマウンドに上がった宮西選手は、福浦選手を空振り三振にしとめ、九回の先頭・サブロー選手からも空振り三振を奪いました。最後はクローザーの武田久選手がピシャリと抑え、逃げ切りに成功しました。

　お立ち台に上がった中継ぎ3選手は、こう声を揃えます。「糸数の今季初勝利がかかっていたんで」。四回に突然崩れて5失点で降板した糸数選手ですが、ブルペン陣としてはリードしている場面で登場すれば先発投手に勝利をプレゼントするのが仕事。チームプレーはこういったところにも発揮されています。

　『インターナショナルデー』と銘打たれた試合。五回終了時のＹＭＣＡダンスには多くの外国人ファンの方々に参加していただけました。多言語での場内アナウンスで、球場にはいつもと違う雰囲気が漂っていました。台湾出身の陽選手も六回に貴重な追加点をたたき出し、国際色豊かな一戦に花を添えています。

　このカードを五分に戻し、明日は前回、プロ初登板初勝利を挙げたドラフト1位ルーキーの中村選手が先発します。ファイターズの戦いに注目してください。

｢申し訳ないピッチングをしてしまいました。点を取ってもらって余裕の試合展開にしなきゃいけなかったのに、5失点では…。ホームランも失投ですし、本当に悔しいです。この後はチームが勝てるように応援するだけです。｣

「糸数はすごく良かったように感じたけど、一つのベースカバーからあっという間に４点取られてしまった。5回の先頭打者に与えた死球ももったいなかった。替え時も難しかったけど、6回、7回、8回と難しいところを救援陣がいい仕事をしてくれた。中田も無理に引っ張らずに良いタイムリーを打ったし、陽の打った追加点も大きかったね。糸井の走塁？（彼の中で）なんかあったんでしょう。」