

■広報レポート <1000投球回到達>
序盤に浮かべていた厳しい表情も、イニングが進むごとに和らいでいきました。八回。カブレラ選手からこの日3度目の三振を奪い、ベンチ前で花束を受け取ったダルビッシュ選手から白い歯がこぼれました。プロ通算1000投球回。ひとつの節目を迎えた一戦でもありました。
立ち上がりは制球に苦労し、二回に2失点。しかし、本人が「自分の一番の長所」と話す“試合の中での修正力”を発揮します。三回を3者凡退に抑えてからは、二塁を踏ませないピッチングを披露。八回までの6イニングを2安打という内容でした。相手先発の好投に阻まれて黒星がついてしまいましたが、次回登板へ向けて気持ちを切り替えてくれるでしょう。
試合後、選手サロンにチーム全員が集まり、1000投球回達成を記念してささやかなお祝いが行われました。「みなさんの支えがあって1000イニング投げることができました。これからもよろしくお願いします」。照れくさそうに、そうスピーチしました。
ロッカーに引き上げる際、「何人目なんですか?」の問いに広報が答えると、「321人目!?多いですねえ」と苦笑い。感謝を忘れず、まだ上がいることを知れば燃えるのもダルビッシュ選手らしいところ。節目ではあっても、右腕にとっては通過点に過ぎません。今後、ひとつのアウトを取るたび、その人数は一人ずつ減っていきます。それはすなわちチームの勝利に近づくということ。エースの力は、これからも必要です。
■ダルビッシュ投手 <8回、球数114、打者31、安打7、三振7、四死球0、失点2、自責点2>
「後半はリズムが良くなってストライクも取れるようになりました。大野はいい配球をしてくれました。(自身のバファローズ戦連勝ストップも)野球ですから勝つときもあれば負けるときもある、ということです。」
■梨田語録
「ダル(ダルビッシュ選手)を援護してあげられなかったね。2回に取られた点もあっという間の2点だった。不運な当たりもあったし、せっかくの1000投球回を勝利で飾れなかったのは残念でした。でもその後はしっかりとゲームを作ってくれました。(バファローズ先発)中山はそこまで強い投手という印象はなかったけど、捉えられなかった。めぐり合わせが悪いのか、ダルが先発の時になかなか援護してあげられていないのは確かだね。。。」