2011.05.07 SAT
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■広報レポート <静かな闘志>

 完ぺきに捕らえた打球は、ゴールデンウィーク最後の週末に集まった多くのファンが待つ、左翼スタンドに一直線で向かっていきました。同点で迎えた七回1死。二岡選手がひと振りで試合を決めました。

 今季1号ソロは値千金の決勝弾。「(体が)うまく回りましたね」。いつもはクールな男も、このときばかりは笑顔を爆発させました。

 開幕直後は代打での待機が続きました。スタメン出場のチャンスがめぐってきたのは5月1日でした。ところが、その第1打席の初球が右ひざへの自打球。「せっかくスタメンで出れたのに、初球でこれだから」。そう苦笑いしながらも3打数3安打を記録。その存在感が健在であることを見せつけていました。

 常にスタメン出場できるわけでないことは、本人も分かっています。それでも、試合中も時間を見つけてはスイングルームで素振りやストレッチを行い、出番を待ち続けています。「スタメンの出方、もう忘れちゃったよ」。冗談ぽくそう言いながらも、準備を怠らない姿勢がチームに活気をもたらせています。

 この日も五回の第2打席に四球で出塁。次打者・中田選手の同点弾をお膳立てしました。試合後には大歓声に迎えられ、ケッペル選手、中田選手とともにお立ち台に上がりました。

 投手陣、守備陣にも好プレーが見られた一戦です。先発・ケッペル選手は二回まで2失点する苦しい立ち上がりだったものの、三回以降は立ち直り7回2失点。バトンを受け取った増井選手は無死二塁のピンチを堂々と抑えると、最後は守護神・武田久選手が締めて9セーブ目を挙げました。

 若手、ベテランの歯車が噛み合って、再び単独首位に。そんな中で4月29日に35歳になった二岡選手は、こう言って笑います。「ベテランって言われるの、イヤなんだよね」。その気概が、ファイターズの“層の厚さ"を支えているのです。

■ケッペル投手 <7回、球数113、打者30、安打7、三振2、四死球5、失点2、自責点2>

「すべてがいいわけではなかったけど、攻撃陣が打ってくれて守備陣が守ってくれた。まだチームのみんなは戦っているけど、見ているファンの方たちにとっても、本当に素晴らしい試合になっているんじゃないかな。」

■梨田語録

「初回、2回と失点し、一方的になるところでケッペルが踏ん張ってくれたのとファンの皆さんの声援が大きかったですね。中田のホームランは詰まったけれど押し込めたのが良くて、最短距離で切れずに入ってくれました。センターから右へ広角に打球を飛ばそうというキャンプからの成果が出ているように思います。二岡の決勝弾はベテランの読みもあり、うまく体が反応して打った瞬間行ったという当たりでした。杉内投手を本当に打ち崩すまでには行ってませんけれど、本拠地で勝ったという事実については良かったんじゃないでしょうか。」

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