2011.05.10 TUE
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■広報レポート <エースからのメッセージ>

 最後の打者を空振り三振に打ち取ったダルビッシュ選手は、こぶしを握り締めながら笑みを浮かべました。「今日は出来過ぎです」。本人も認める一世一代のピッチングを“第2の故郷”で披露してみせました。

 立ち上がりからスライダーのキレが抜群。150キロを超える速球との絶妙なコンビネーションで、イーグルス打線につけ入る隙を与えませんでした。奪三振の数はイニングを追うごとに増え、終わってみれば自己最多の15個。ただ一度、三塁まで走者を進めた九回はアウトのすべてを三振で記録しました。

 「ここで勝っていいものかどうか、というのはありました」と苦笑しながら振り返ります。高校時代を過ごした仙台。思い出の地である東北地方を、ちょうど2ヶ月前、大地震が襲いました。チームは当時、東京に遠征中。混乱の中で地震や津波のメカニズムを誰よりも詳しく調べ、その恐ろしさをチーム内に浸透させたのがダルビッシュ選手でした。

 震災以降は、復興の役に立とうと、自ら率先して動きました。義援金を送り、寄付を呼びかけました。連日報道される映像を見て、心を痛める生活が続きました。当地入りする際、飛行機の窓から被災地を食い入るように見る姿が、その心境を表していました。

 「プロ野球選手としての役割を果たす」。そう話すダルビッシュ選手にとって、力が入りすぎてもおかしくない仙台での初マウンドだったかもしれません。それでも、試合になれば冷静でいつづけられるところがエースらしさ。テンションを上げすぎず、自分の力を出し切ることに集中して快投を生み出しました。

 今季初完封でヒーローインタビューにも登場しました。そして、地元ファンに温かく力強いエールを贈りました。多くのイーグルスファンのみなさんもスタンドに残り、ひと言ひと言に大きな拍手で応えてくれました。対戦するからには情は挟まない。全力で立ち向かう。言葉だけではなく、その姿こそが何よりのメッセージなのです。

■梨田語録

本日の梨田語録はございません。

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