

■広報レポート <最年長と最年少>


ライトからレフトへと吹きつける強風に乗った打球は、グングンと伸びていきました。低い弾道で左中間スタンドに飛び込んだのを見て、稲葉選手は全力疾走を緩めました。
「しっかり打つことができた。でも、ホームランになったのは風に乗ったからかな」
二回1死での第1打席で今季3号先制ソロアーチ。1万9362人が詰め掛けた函館のスタンドは一気にヒートアップしました。
年に1度の函館シリーズ。昨年はサヨナラ打を放ち、自らもチームも上昇へのきっかけを作った場所でもあります。「多くのファンの方々に後押ししてもらった」。試合としてもこの一打で動き出しました。
満面に笑みを浮かべるのは、自分が結果を出したからだけではありません。「“着火マン"稲葉になったね」。直後に中田選手が出塁すると、打線がつながって田中賢選手まで6者連続安打。この回だけで8安打を集中し、8点を挙げて早々と試合を決めました。
最年長の稲葉選手がチームに活を入れると、九回に登場したのはチーム最年少の運天選手。この試合でプロ初登板を果たしました。
今年でプロ2年目。昨年、同い年の中村選手が初登板初勝利を挙げたことが、発奮材料になっていました。「今シーズン中に絶対、一軍に上がります」。春季キャンプで宣言したとおり、一軍昇格のチャンスを得てマウンドに登りました。先頭打者に一発を食らうデビューでしたが、1イニングを投げ切って失ったのはその1点だけ。本格派右腕の潜在能力を見せつけています。
カード初戦に勝って貯金は6。交流戦突入前最後の一戦で、今季最多の貯金7を目指します。
■ケッペル投手 <7回、球数86、打者25、安打5、三振2、四球1、死球1、失点1>

「函館のみなさん、オヒサシブリデス!いいところを見せたかったので頑張りました。本当にいい雰囲気の中で野球ができて楽しかった。序盤に8点も取ってもらったし、攻撃陣のみんなのランサポートに心から感謝したいですネ。」
■梨田語録
本日の梨田語録はございません。