2011.05.20 FRI
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■広報レポート <苦しいときこそ笑顔で>

 最後の打者が放ったポップフライを、ファウルゾーンでしっかりキャッチしました。厳しい表情から満面の笑みに変わった小谷野選手は、マウンドにできた勝利の輪の中に駆け足で入っていきました。3得点のすべてをたたき出したのは、ファイターズが誇る“つなぎの4番”でした。

 「第1打席では4番目に回ってきますけど、それ以外のときは2番目のときもある。全然、意識してません」

 その第1打席は一回1死一、二塁。空振り三振に終わり先制機を逃しました。しかし、気持ちを切り替えたことが第2打席以降につながっていきます。三回2死一、二塁。フルスイングした打球はセンターを越えてフェンスに直撃しました。2人が還って先制点を演出。さらに、五回2死二塁では左翼線に適時二塁打を放ちました。

 「ずっとチームに迷惑をかけてきた」。3割近い打率を残す選手に挟まれ、小谷野選手の打率は2割台前半。しかし、なかなか調子が上がらない中でも、心がけていたことがありました。

 「苦しいときこそ笑わないといけない。自分が暗かったら負のオーラが周りにも伝播しちゃうんで。年齢的にも自分はそういう立場になったと思ってますから」

 前日の試合も無安打でしたが、3打席連続の右飛で内容に手応えは感じていた様子。さらに、送りバントを決めて得点に絡めたことが、うれしかったといいます。「ヒットが出なくても、その試合で何かひとつでもチームの役に立つことをしたい。そういうことが必ず自分に戻ってくると思います」

 先発・ケッペル選手が持ち味を発揮してゴロの山を築き、8回を無失点で4勝目。2人でお立ち台に上がり、ケッペル選手が「エイイチをはじめ、素晴らしい選手が後を守ってくれる。本当に感謝している」と話すと、小谷野選手は再び笑みを浮かべました。

 連勝を決めて貯金は今季最多の8。交流戦で波に乗る態勢は整っています。「去年も序盤、苦しかった。でも、交流戦に入った辺りからつかんだものがある。いい経験ができました。今年もここからですよ」。満開の"栄ちゃんスマイル"が、すぐにまた見られそうです。

■ケッペル投手 <8回、球数118、打者31、安打4、三振2、四球2、死球1、失点0、自責0>

「きょうはアグレッシブに打者に向かって行くことができ、野手の皆さんにしっかり守っていただいて自分の役目を果たすことができました。先日病院訪問に参加した際、病気と戦う子どもたちの笑顔からエネルギーをもらいました。そのお陰もあり、チームの勝利に貢献できてうれしく思います。」

■梨田語録

「ケッペルが今季一番の投球を見せてくれました。3回に四死球でバタバタしたところはありましたが、まずまず安心して見ていられましたね。昨年も春先がよく交流戦負けなしで行きましたから、今年も期待したいところです。小谷野も責任を感じていたと思いますし、これからもっと集中してやってくれるんじゃないかと期待します。賢介が最終回に守りでいいところを見せてくれて、自分で自分の誕生日を祝うことができましたね。」

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