

■広報レポート <フル回転>
マウンド上でスパイクのひもを固く締め直すルーティンから、左腕の仕事は始まります。それ以上の失点が許されない場面。2点差とされた直後の七回1死一、二塁で宮西選手の出番はやってきました。
この日は5球のパフォーマンス。2者連続で投ゴロに抑えて駆け足でベンチに戻ると、マウンドを譲り受けた先発・ケッペル選手から拍手で出迎えられました。「ミヤニシに助けられた。ありがとうと言いたい」。強力ブルペン陣の中で信頼感が揺らぐことはありません。
統一球への対応に苦慮する今シーズン。思うような結果が出ない時期もありました。シーズン序盤はファームでの調整を覚悟したほど。それでも徐々に実力を発揮しはじめ、7月に入ってからは1失点。前半戦の最終マウンドから間隔が大きく空いた帯広での2連戦では連投して、無失点に抑えています。
この日が31試合目の登板と、入団以来の4年連続50試合登板は射程圏内に。宮西選手本人が“ノルマ”と位置づける記録が現実のものになってこそ、チームは優勝に近づくはずです。
まだまだ先は長いペナントレース。リードしている展開でも、されている展開でもマウンドに上がる。フル回転は望むところです。
■ケッペル投手 <6回1/3、球数103、打者28、安打7、三振0、四球3、失点3、自責点1>
「七回の途中まで投げられたのは満足だけど、最後に余計な点を与えてしまったのが残念。代わったミヤニシに助けられた。ありがとうと言いたい。この後は何とか追いついて勝てるように応援します。」
■梨田語録
「向こうのミスから先制したんですけれど、こちらもエラーをきっかけに失点してしまって。ミスはつきものとはいえ、1点差と2点差では全然違う訳で、7、8回の1点も余計だったなと思います。山田投手はそんなにいいとは思わなかったけど、やられてしまってはいいと言わざるを得ないかなと。チャンスは十分あっただけに明日切り替えて戦います。」