

■広報レポート <再び、ここから>
久しく忘れていた試合後の爽快感。9月1日マリーンズ戦の白星を最後に、連敗が6まで伸びていただけにハイタッチを交わす勝鬨はいつにも増して大きく響き渡りました。7月27日に帯広でバファローズから13点をマークして以来の2ケタ10得点で大勝し、首位追撃の機運が再び高まってくるのを感じました。
3点を追う6回、陽、糸井両選手の連打でチャンスを作り、4番に復帰した小谷野選手の左前適時打が反撃ののろしに。6番に下がった中田選手の左犠飛をはさんで、この日1軍昇格を果たした加藤政選手が同点中前適時打を放ちました。試合前は練習用のサードユニフォームを「宿舎に忘れてしまって」杉谷選手から借りた61番をまとって汗を流すハプニング。勝負所でしっかり“ミス”を取り返すと、今浪、陽、糸井選手とタイムリーが続き、大量8点がスコアボードに灯りました。
仙台入りした前夜は野手会が牛タン店に集結し、裏方スタッフも招いて食事会を開催。糸井選手の実に簡潔な彼らしい挨拶で始まり、若手の大野選手が締めの言葉を述べるなど、重々しい決起集会の雰囲気はなかったそうで、稲葉選手は「みんな楽しんでいましたね」と目を細めながら振り返っていました。
序盤3失点のケッペル選手に第3子が誕生してから初白星となる11勝目がつき、歯車がもう一度かみ合い出しそうな空気が漂います。明日は2006年夏の甲子園を沸かせた斎藤佑―田中将両投手の予告先発が発表され、Kスタ宮城のチケットは完売。日本中が注目する一戦を前にファイターズらしさが戻り、ルーキーを楽な気持ちでマウンドへ向かわせてくれそうです。
■ケッペル投手 <5回、球数109、打者26、安打9、三振3、四球3、失点3、自責点3>
「コントロールに苦しんだけど、その中でも粘って少ない失点に抑えられたことをプラスに考えたい。ツル(鶴岡選手)も盗塁を刺してくれたし、頑張ってリードしてくれた。それに攻撃陣も素晴らしいね。自分が投げるときには本当に援護してくれる。今日なんかはどれだけ感謝しても足りないくらいだ。チームがこのまま勝てるように、この後は応援するよ!」
■梨田語録
「最初はモタモタしたね。守備のミスもあったけど3点取られたし、ケッペルは先頭バッターを出しすぎたね。加藤を仙台だからということで(一軍に)上げたんだけど、左バッターが一人増えると使い方がだいぶ違ってくる。(今浪選手よりも)先に加藤を行かせてよかった。先に行かせた決め手?地元やからね。(代打攻勢での逆転に)負けてる場面だから早くいくしかない。じっとしても何も起こらないから。連敗の流れを断ち切らないといけない中でバッターが断ち切ってくれたから、中継ぎもつぎ込めるだけつぎ込もうと思ってました。勝てたのが一番です」