

■広報レポート <1点の差、7.5ゲームの差>
9回2死三塁。一打同点の期待を背負い、打席に立った加藤政選手のバットは、ホークス守護神・馬原選手のフォークに空を切りました。ヤフードームに乗り込んでの首位攻防戦は第3ラウンドも3-4で敗れて2敗1分け。直接対決の分の悪さ(6勝13敗1分け)がゲーム差7.5に直結し、重苦しさの残る福岡決戦となりました。
先発マウンドを託されたのは、08年以来3シーズンぶりの勝利を目指した吉川選手。12日のイースタン・リーグ、ジャイアンツ戦で4安打完封勝利を飾り、ファームでは3部門トップの成績を挙げている左腕は、福岡出身とあって実家で英気を養いこの日の登板にかけていました。相手打者を追い込むまでは一級の投球も、勝負球を痛打されて4回3失点。「申し訳ない気持ちでいっぱい」と悔しさをあらわにしていました。
相手の強力ブルペンを考えると、追いかける展開になっては苦しいところ。6回に糸井選手、8回に陽選手が「ヤフーで打つのは初めて。手応え十分でした」とそれぞれソロアーチをかけましたが、反撃はあと一歩及びませんでした。飛行機の出発時間に合わせ、ベンチ裏で待機している間、ホークスの勝利セレモニーの音が漏れ聞こえました。ジェット風船や花火が打ち上がり大歓声に揺れるスタンドは見ずとも脳裏に浮かんだことでしょう。現実をしっかりと胸に刻み込み、前へ進むしかありません。
■吉川投手 <4回、球数88、打者21、安打7、三振1、四球3、失点3、自責点3>
「大事な試合に先発させてもらったのに五回まで持たなくて申し訳ない気持ちです。いいところも反省するところもあった試合でした。粘られて粘られて打たれた最後の一本がとにかく痛かったです。この後はチームの逆転を信じて応援します。」
■梨田語録
「ホームランは2本出たけどソロだったしね。それよりも取った後に抑えられないのではいけないということ。吉川はもったいなかったね。四回は2アウトランナーなしから失点だったし、もうちょっと工夫できたら抑えられるのになと。もっと早いカウントから勝負してもいい。ランナーたまったところで代えてもいいけど、それでは育たないからね。何とかカラを破って欲しいんだけどもね。打線もつながらないね。何とかしないとね。(ホークス3連戦を振り返って)ダルで勝てなかったし、今日もチャンスはあったんだけど。見ての通りですね」