

■広報レポート <連なる歴史>

打球がレフト前へ抜けていくと同時に、不振のトンネルからも脱出しました。4-0の4回無死二、三塁で1番・杉谷選手が連続無安打を23打席で脱する左前適時打。6回にもダメ押しのタイムリーを左翼線に運んだ元気印は「こんな状態でも使っていただいた監督に感謝します」と、札幌ドーム初のお立ち台で殊勝に頭を垂れていました。
周囲の励ましに結果で応えた背番号61。田中幸打撃コーチからは「スイングが小さくなっている。思い切ってバットを振ろう」とアドバイスされ、稲葉選手からも「失敗を恐れることはない」と声を掛けられ胸のつかえが取れました。「プロだったら目だってなんぼ」とイメージカラーに選んだオレンジが、ダイヤモンドで一層映えて見えたのも内面からにじみ出るはつらつさで輝きを増したからでしょう。
チームとしても8得点は9月9日イーグルス戦(Kスタ宮城、10-3)以来。3イニングに渡って得点を挙げたのも9月19日ライオンズ戦(西武ドーム)以来とあって、久々に上位から下位まで打線が連なりました。岩本チームディレクターの発案で前日のアップ中から球団のヒストリー映像が大型ビジョンに流され、先人達が礎を築いた上に今があることを再認識しています。公式戦残り3試合、栄光の1頁を加えられるよう最後まで力を尽くします。
■ケッペル投手 <7回、球数98、打者26、安打6(本塁打1)、三振4、四死球0、失点1、自責点1>

「コントロールがよくて、シンカー、カーブを効果的に使うことができた。7回に一本大きなのを打たれてしまったけどね。いつものことだけど、たくさんのゴロをバックがしっかりさばいてくれて感謝している。いい感じでマウンドを降りることができてうれしい。きょうは『ケッパッタ』だね。」
■梨田語録

「渋いヒットもあったけど、みんなつないでくれた。相手のミスもあって初回に2点先制できて良かったです。ケッペルは春先のように状態が良くなったし、安心して見ていられましたね。杉谷はまだまだだけどハッスルプレーが持ち味。守りでも貢献してくれたし、ファンの心をつかんだかな。面白い存在になるんじゃないでしょうか」