2012.04.07 SAT
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広報レポート <我慢比べ>

 両チーム無得点で迎えた9回。ベンチが盛り上がったのは、中田選手が際どいボールを見極めて四球を選んで1死満塁となったときでした。そのときベンチで戦況を見つめていた糸井選手が「点入るよ」とニヤリ。予言通りに稲葉選手の左前打で均衡を破ると、連打と死球で一気に4点を奪いました。「翔の四球で燃えるものがあった」。2000本安打に着実に近づくベテランの笑顔は、“全員野球”を象徴するものでした。

 我慢比べとなったゲームで終盤の猛攻を演出したのは、紛れもなく先発した武田勝選手の踏ん張りです。先頭打者の出塁を許したのは3回の1度だけ。三塁を踏ませることのない危なげないピッチングを披露しました。エース左腕の成長を物語る内容でもありました。

 「去年の経験が生きていると思いますね」。昨シーズン中盤、自身の登板試合で5連続完封負けを喫したのは記憶に新しいところ。しかし、打線を責めることなく「先に点をやった自分がいけない」と反省しました。この日はストレートも変化球も低めに集める集中力を存分に発揮。「とにかく先に点を与えないように我慢した」と振り返りました。
 
 チーム最初の完投勝利は斎藤佑選手に譲りましたが、完封は一番乗りで達成。「チームに貢献できるように頑張る」。最高の形で今季の初勝利を挙げた武田勝選手。“左右の二枚看板”での連勝は、チームにこれ以上ない勢いをもたらすに違いありません。

武田勝投手 <9回、球数104、打者30、安打4、三振4、四死球0、失点0、自責点0>

「先に点を与えないように我慢して我慢して投げました。きょうは大野のリードに尽きると思います。前回は力んでコントロールできなかったけど今回は力を抜いて投げられた。いいスタートが切れました」

栗山語録

「(武田)勝にはうちのエースとして先に降ろすわけにいかず、また彼に迷惑をかけてきたという思いもありましたので、良かったです。皆で勝を勝たせたいという思いを持って戦ってくれましたし、本当に意味のある勝利だと思います。唐川投手も彼らしさを出していて、9回は全員の気持ちがいい形でつながってくれました。今年肝を握ると思っている、吉川が投げる明日の試合にもいい流れで入れるんじゃないかなと期待します」

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