2012.04.13 FRI
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広報レポート <宿命づけられたマウンド>

 ロッカールームに戻ってきた斎藤佑選手は椅子に腰掛けたまま、天井を見上げて微動だにしません。周囲が声をかけられないほど、珍しく全身に悔しさをにじませていました。2006年夏の甲子園決勝から続く、イーグルス田中選手との因縁対決。先にマウンドを降りた無念さと自らへの怒りが入り混じった胸中が、その表情から見て取れました。

 1回表をテンポ良く立ち上がり、その裏に稲葉選手の中前適時打で先制。開幕2連勝の勢いに乗っていきたいところでしたが、2、3回に4四球を与える制球の乱れが響いてそれぞれ1失点を喫しました。試合前に栗山監督は「(両投手は)選ばれた選手のような気がする。(甲子園で)野球の原点を教えてくれたと思うし、最高の試合をして欲しいですね」と話し、3月10日の侍ジャパン戦であてがわれたロッカーも隣同士。避けて通れない宿命に、斎藤佑選手も4回以降は立ち直って緊迫した展開に持ち込む意地を見せました。

 前日に予告先発が発表されてから7000枚以上のチケットの伸びを見せ、札幌ドームでの初対決の注目度を証明しました。「自分のことで精一杯で(田中選手への意識は)それどころじゃなかったです。もがくことは去年もありましたし、次へのステップにつなげたい」と斎藤佑選手。開幕投手同士、登板日がずれない限りは幾度となく対戦があるだけに、次こそ納得の表情を見せてくれることを期待せずにはいられません。

斎藤佑投手 <6回0/3 球数113、打者30、安打7、三振3、四死球4、失点2、自責点1>

「コントロールに苦しみ、それがなければもっとリズム良く行けたのかなと思います。打者との対戦の前に自分の中でもがいていた感じです。落ち込んでもいられないので、次に向かってやるしかないと思っています」

栗山語録

「悔しいし、申し訳ない、そういう試合でしたね。(両チーム先発の)二人とも本調子じゃなかった。斎藤も調子は最悪、バランスが悪かったと思う。そういう試合だから今日は意味があった。あれだけ悪くても試合作るのが斎藤佑樹なんだ、と。ああいうところに前に進むヒントがある。だからこそ、勝ちゲームにしたかった。この試合を少しでも生かしていかないといけない。(打線は)終盤はチャンスを作れなかった。なんといっても田中選手、ランナーを出しても簡単に打たせてもらえなかったですね。ただ、昨日の流れが悪すぎたことを考えると良くはなっていると思う。(勝てなかったのは)そういう意味では選手というよりも僕の責任です」

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