2012.04.16 MON
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広報レポート <先発陣の層>

 まだまだ余力は十分に残っていました。7回の攻撃中、先発・多田野選手はベンチで戦況を見つめていました。無死満塁で稲葉選手がダメ押しともいえる2点適時打を放った直後、吉井投手コーチが近寄り声を掛けました。「お疲れさん。今日は終わりにしとこか。次はたくさん投げてもらうで」。周りにいた鶴岡選手や小谷野選手からグータッチで労われると、苦笑いが照れ笑いに変わりました。

 右肩の違和感を訴えて登録抹消されたケッペル選手の“代役”として巡ってきたチャンス。しかし、ファームで先発としての準備を重ねてきた男は、代役以上の働きを見せました。「力まずに投げられました」。初回から打線の援護を得て、スイスイとイニングを重ねます。6回4安打で無失点。西武打線に三塁を踏ませず、09年8月27日以来、3シーズンぶりの勝利投手となりました。

 「先発陣を考えると簡単に入れ替えられる余裕はない」。栗山監督は開幕からそう話してきました。しかし、チャンスを与えられればモノにできるのがいまのファイターズ。中村選手や土屋選手など、ファームからはローテ予備軍が好調である報告も上がってきています。最大の懸案とされてきた“先発陣の層”も着実に厚くなり始めているといっていいでしょう。

 打線も爆発して3連勝を決め、貯金は今季最大の4。両リーグ10勝一番乗りです。

多田野投手<6回、球数80、打者22、安打4、三振3、四死球1、失点0、自責0>

「立ち上がりから力まずに投げられたし、バックにも助けられた。先制点をもらって楽に投げられました。この後はブルペンに任せて応援します。」

栗山語録

「多田野はキャンプから一生懸命やっていながら、中々チャンスを与えられずにいましたが、いい準備をしてきてくれたなと思います。攻撃が長くなったのと、乾と森内の登板機会など兼ね合いもあって代えましたが、あそこまで試合を作ってくれたら十分です。(2安打4打点の)稲葉は悪くなりかけていたのを呼び戻したし、チームのためを思って打席に立つとゾーンに入るというか、中心選手のあるべき姿を見せてくれます。前回(14得点の)北九州の翌日は無得点だったので、明日どう牧田選手を打つか考えます。」

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