試合情報

　試合終了直後、ロッカールームのモニターに映し出されたゲームハイライトを誰もが真剣な目で見つめていました。そして、打ち込みに向かったり、自分がグラウンドにいるときの場面を資料室へ見に行ったりと、選手たちは思い思いの時間を過ごし始めました。その表情には、勝ち切れなかった悔しさだけが浮かんでいたわけではありませんでした。
　
　初回に先発・武田勝選手がいきなり1点を失ったものの、4回には1死満塁でスレッジ選手が一塁への強烈なゴロを放ちました。併殺となってもおかしくない当たりでしたが、一塁走者の陽選手が二塁に好スライディングを見せてスレッジ選手も全力疾走。同点に追いつきました。さらには3点を追う7回と8回に得点して、再び同点に追いついたのです。
　
　どんなに劣勢でも最後まで決して諦めない。敗れたとはいえ、それはファイターズ野球の象徴でもあります。勝負どころを見極めて代打攻勢に出た7回、4番・中田選手が8回に見せた右打ちでのチーム打撃。「たとえ負けても、やれることをやり尽くす」。栗山監督の目指す野球は“執念”としてチームに確実に浸透しています。

　ゴールデンウィーク6連戦『スプリングフェスタ』は明日が最後となります。遠征に出る前に執念を形にできることを期待したいところです。

「何とか試合をつくることだけはできたと思いますが、きょうはコントロールに苦しみました。そのあたりを反省点として、次回はもっと長いイニングを投げられるようにしたい。このあとはチームが勝てるように応援します。」

「気持ちは…、ちょっと言葉にできない感じです。（武田）勝は今日は変化球が高く、前半から早めにつなごうと決断しました。ピンチの数を考えたらよくしのいでくれたけれども、微妙なリリースポイントのズレがあったと思います。増井はここまで完璧に抑えてきて、こういう時もある。攻撃がもう少し早めに取らなきゃいけなくて、狙いをはっきりしていきたかったですね。多くのファンの方々がいらしてくれて、勝ち切らなくてはならなかったですし、とにかく明日は勝利をつかみ取りにいきます」