2012.05.16 WED
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広報レポート <交流戦初戦、勝利>

 試合後の囲み取材を終えてロッカーに戻る栗山監督の前に、引き上げようとしていた吉川選手が姿を見せました。「コラ!」。指揮官は左腕の頭をひとつポンと叩きましたが、その顔には笑みが浮かんでいました。「みんなが必死で戦っていることが本当に伝わってきた。すごく大きい勝ちだよね」。交流戦の初戦で勝利を挙げられた安ど感が漂っていました。

 「1カード2戦だからトーナメントのつもりで戦う」と栗山監督が話す交流戦がスタート。マウンドを託したのが吉川選手でした。4回まではヒットさえ許さない完ぺきな立ち上がり。6回に2死から四球と適時打で1点を失い、吉川選手は「もったいなかった」と反省します。そのことについて指揮官は「全然ダメ!」と苦笑しながら話す一方で「こういう試合で緊張しなかった。前に進み始めている」と評価しているのも見逃せません。

 吉川選手にとって何よりも大きかったのは、大先輩を抑えたことでしょう。交流戦で対戦したい選手を問われ、タイガース・金本選手の名前を挙げていました。「広陵の先輩相手にストレートで空振りを取りたい」。初対決はフルカウントから右飛に抑えると、2打席目からはピンチを背負った場面で凡打に打ち取りました。3打席の対戦で得るものは大きかったはずです。

 交流戦開幕投手は6回1失点の好投で4勝目を挙げ、ルーキーイヤーの勝ち星に並びました。ここからが本当の勝負。チームの命運を担う左腕に着々と成長しています。

吉川投手 <6回、球数86、打者22、安打2、三振6、四死球1、失点1、自責点1>

「甲子園の独特な雰囲気も意識することなく打者に向かってピッチングができました。いつも通り投げられたと思いますが、6回に2アウトからフォアボールを出して失点してしまったのがもったいないし、申し訳ない気分です。このあとはブルペン陣に任せて応援します。」

栗山語録

「(9回裏に硬い表情に見えたと指摘され)そう?まあ、あそこまで行くとやることは終わってるんだけど、増井の間隔が空きすぎていたから。肩が軽いと力が入るから最初は心配だったけど、きちっと立て直してくれたよね。甲子園で吉川は緊張するかと思った。空気として選手全体に緊張感があるから、力まなければいいなと思いながらだったけど、いい形で入ってくれた。中田の最後のショートライナーは、抜けさせてあげたかったよね。でも、苦しんだ翔と栄一が上がってきて、2本ヒット打つところから(交流戦を)スタートできたしね。甲子園でいい勝ち方をできたのは、選手にとっても安心材料になったと思う」

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