2012.05.22 TUE
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広報レポート <グランドスラムの記憶>

 見送ればボールでも、芯で捕えた打球はぐんぐん伸びて右翼フェンスを越えました。3回に1点を返しなお2死満塁。昨年までの古巣相手に、スレッジ選手は「ああいう場面はミスをした方が負けるもの」と小林太選手のシンカーを完璧に叩き大きな放物線に変えました。日本球界在籍5年目で実に6本目の満塁弾で全12球団アーチ達成ともなり、「難しい記録だけにうれしいよ」と素直に喜びをあらわにしていました。

 交流戦開幕から2カードは敵地での戦いで、指名打者のスレッジ選手は代打要員としてベンチに控える日々が続いていました。試合前、栗山監督は「(セ・リーグ本拠地では)調子のいい両外国人をスタメンで使えなかったり、選手の数も倍はいてほしいと感じる」と話したほど。札幌ドームで2週間ぶりのゲームは本来の戦いに立ち戻れることを意味し、ここ4試合は計4打席いずれも代打での登場だった背番号10でしたが、天性の勝負勘が鈍ることはありませんでした。

 交流戦に入り前日までチーム打率2割2分台とやや低迷していた打線は、4試合ぶりの2桁10安打をマーク。打線の援護を受けて、この日開業したスカイツリーのお膝元、東京・墨田区出身の多田野選手が6回2失点の粘投で札幌ドームでは2年10カ月ぶりの勝利を飾りました。

 その陰には、昨年までベイスターズに在籍したスレッジ選手が相手投手の特長をレクチャーしていることも大きな働きになっています。ファンの記憶に今も色濃く残っているのが、2009年のクライマックスシリーズで放った逆転サヨナラ満塁本塁打。「打った後にその思い出は自分の頭の中にもよぎったけれども、また北海道で打てたことが嬉しい」。確かなものを残してきたからこそ、ファンそして味方が背番号10の背中を頼もしく見つめるのです。

多田野投手 <6回、球数81、打者24、安打6、三振4、四死球1、失点2、自責点2>

「調子は悪くなかったんですが、先に点を取られてしまったことが悔やまれます。ただ、野手のみなさんに逆転してもらって感謝しています。この後はブルペン陣に任せて応援します。」

栗山語録

「スレッジもホフパワーも状態がいいんだけど、(セ・リーグ主催試合では)DHが使えない状況だった。きょうも嫌な流れだったけど、スレッジらしい集中力が出た一発だったね。逆転した後にどっちが点を取るのかも大事で、(直後の回に適時打を放った)賢介も狙い通りだった。多田野は本当に良かったから、いいだけにああなる(失点する)というか。無理を言っているところがあったから、勝たせてあげられてよかった。明日?吉川頼むよ、って感じ。打線が点を取るまで我慢できるか、期待したいと思います」

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