2012.07.04 WED
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広報レポート <甲子園の夏から1年で>

 小雨が降り湿度の高い外気がドーム内に流れ込んだかのように、湿った打線は最終回も見せ場なく倒れ、連敗が今季ワーストの4まで伸びました。左足首捻挫から最短の10日で1軍に戻った稲葉選手が志願の一塁先発出場を果たすも、特効薬とはいかず。1ゲーム差に迫る3位イーグルスが敗れたため、かろうじて2位の座を守ったものの、首位マリーンズの背中がまた一つ遠ざかりました。

 先発の多田野選手がピリッとせず5回途中で5失点。そんな中、不振の大野選手に代わって出場選手登録されたルーキー近藤選手が6回に代打で登場しました。初球から積極的にバットを出していった初打席は左飛に倒れましたが、その裏からマスクをかぶると3投手をリードして無失点デビューを飾ったのです。「最初がファームで組んでいた矢貫さんでしたし、相手打者のことは分からないので(投手の)持ち味を出すことだけ考えました」。3イニングで1安打に封じ込め、ベンチの期待に見事応えて見せました。

 高卒捕手が1年目に1軍出場を果たしたのはファイターズでは初めてのこと(前身の東映フライヤーズ時代には複数あり)。「(大野)奨太には一度頭を空にして出直すくらいのものを見たいし、近藤のことはルーキーだとかは関係なく見ているんで」。キャンプ、オープン戦とチャンスを与えてきた栗山監督は「捕手不在の球団なら開幕1軍もあり得た」と全幅の信頼を寄せ、イースタン・リーグで全62試合中48試合に出場してきた背番号54をはっきり戦力とみなしています。

 交流戦明けから2勝8敗1分けと負けが込む中、西川、杉谷両選手に続いて大器となる可能性を秘めた18歳の出現が期待を抱かせてくれます。「1軍は狙い球に対してしっかり自分のスイングをしてくる。早くこの雰囲気に慣れて定着できるよう頑張ります」。今後はスタメン出場も十分考えられ、重たい空気に風穴を開ける活躍が近いうちに見られるかもしれません。

栗山語録

「ああいう点の取られ方をするとなかなか点を取る流れにならないよね。(一軍初出場の)近藤はあのくらいはやれるのは分かっていたけど、早めに試合に出させてあげたかった。一度出れば落ち着いてやれるでしょう。あれだけランナーを背負っていると流れを変えたいというのもあったし。多田野は球自体は悪くないけど、あれだけ真ん中に集まるのは珍しい。やられた試合の中でも前に進む材料はあるし、それを生かしていけるようにしたい。みんな一生懸命やっているのはわかっているから、ひとつひとつ我慢してやっていこうと思います」

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