2012.07.28 SAT
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広報レポート <雪辱の夏>

 狙いのストレートを思い切り叩くと、打球は鋭く左翼線に運ばれていきました。同点で迎えた9回2死一、三塁。持ち前の引っ張るバッティングで2者を生還させた大野選手は、二塁ベース上で大きく拳を握り締めました。「前半戦、チームに迷惑をかけてきたから本当にうれしかった」。決勝打となる一本に、常に冷静な男も、この日ばかりは頬を緩ませ、声を弾ませました。

 プロ4年目の今季。入団以来、最大のピンチを迎えたシーズンとなりました。バッティングで結果が出ず、リードにも精細を欠いた前半戦。6月下旬、ついにプロ入り初のファーム降格を命じられました。「悔しい思いをしたし、その気持ちはまだ忘れられない」。最短の期間で一軍に呼び戻されたとはいえ、“名コンビ”ともいわれた武田勝選手が鶴岡選手とのバッテリーで復調。ルーキーの近藤選手の台頭もあり、まさにイチからのスタートとなったのです。

 「いろいろリセットして、何かを掴んできて欲しい」。そう言ってファームに送り出した栗山監督の思いは、大野選手にしっかりと伝わっていました。高卒ルーキーや若手の投手陣と過ごした日々。「いろんな選手と話もできた。いい経験になったと思います」と振り返ります。

 ファームでの経験が生かされるかどうかは、正念場となる夏場にこそ試されます。ひと回り大きくなったことを証明するチャンスを逃すつもりはありません。

吉川投手 <7回、球数122、打者28、安打5、三振9、四死球2、失点1、自責点1>

「2アウトからのフォアボール。それに尽きます。すんなりといかないといけないところでしたから。7回まで粘れたというよりも、不甲斐ない気持ちの方が大きいです。この後はブルペン陣に任せて、勝てることを信じて応援します。」

栗山語録

「昨日は近藤や西川ら若い子たちが結果を残して、ずっとらしくない姿だった(大野)奨太が自分で引き戻してくれたのはうれしいよね。勝ち越してなお(中島)卓がものすごくファウルで粘って、相手にあきらめさせるような空気を作ったことも大きい。(同点打の)二岡は足の状態はまだ万全ではないだろうけれど、困ったらニイで勝負するしかない。信頼しているしバットを折りながらよく打ってくれた。昨日の寺原といい西といいコースにきっちり投げられると、どれだけ我慢するかの勝負。一つ勝つことが本当に険しいんだけれども、こういう状況から落ちないようしっかり戦っていきます」

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